三話 異世界組会議
一時間目が終わると、石月の携帯に蒼士からメールが届いていて、蒼士も休むとのことだった
「よかったね、これで話し合いができるね」
「よーし、後は寝るだけだお休み」
「ちょ、ちょっと浅村君」
「…………」
「早!!」
―KK部―
「なんかKK部にこんなに人がいるのなんて珍しいな」
「そうですね、とても新鮮な気がします」
「じゃあ話し合いを始めるとしようか」
六人が集まった割には出てきた疑問点などは秀と石月が話していたことと重なっていて、話し合っても明確な答えは出てこなかったが、一つだけ夢集めが言っていたっことに矛盾していたことがわかった
夢集めが言っていたカードに浮かびあがるはずの数字(時間)が浮かび上がっていなかった
「これじゃ、いつ異世界に行くか分からないな」
「まあ、今気にしてもしょうがないことだな」
話し合いも終盤にさしかかったところで完全下校の10分前のチャイムがなり、今日はここで解散となった。
六人がげた箱から靴をから取り出し、校門で西脇と進藤と別れた
自宅がある駅で降り、連と別れ、三人で帰った
―自宅―
「ただいま」
「お帰りなさい、ちょうどいいわ、咲恵も帰ってきてるし、ご飯にしましょ」
「ごめん母さん、今から石月と走りに行くことになってるから、ご飯は帰ってからでいいや」
「わかったわ、気を付けて行ってらっしゃい」
部屋に行って、朝とは違うジャージに着替えて石月の家に向かった。
―石月宅―
「悪い待ったか」
「いえ、私も今出たばかりです」
「じゃあ行こうか♪」
「10㎞ぐらい行くけど付いてこれる?」
「なめんなよ」
「よーし、行くよ!!」
暗闇の中、外灯が光る道を走って行った…
―浅村家―
「咲恵、何かイライラしてない?」
「してない!!」
「もしかして秀が石月さんと仲良く走りに行ったこと」
「っ!?な、そんなわけないでしょ、何で私がアイツでイライラしなきゃならないの」
「ふふふ、そりゃそうだよね」
明らかに自分の娘で楽しむ母親だった
秀&石月Side
「ねぇ浅村君……」
「ああ、分かってる…………下手な尾行がついてる、2㎞ごとに人が入れ変わってる」
「だよね」
「いつもなのか?」
「うん、夜走る時はいつも誰かが見てるんです」
「しょうがない、行けるか石月」
「私の方こそなめないでよ」
親指を立てた石月を見た秀はスピードを上げて曲がり角を曲がった
「こっちのコースは走ったことないから浅村君に任せるよ」
「こちらD地点、エンジェルはC地点中間で曲がったためB地点の者、C2地点に向かえ」
「こちらB地点の者だがその地点に行ったが、見当たりません………ぐあっ!?」
「おいB地点、B地点!!」
―C2地点―
「石月、コイツに見覚えは?」
「あの…………その…………」
「何だよ、えらく歯切れが悪いじゃねぇかよ」
「いや、あの………その人………」
「俺は石月 紫音ファンクラブ会員 鈴木 五郎だ」
「…………」
「すいません」
謝る石月に謝る必要はないと言って、鈴木に続ける
「彼女が怖がってるじゃないか」
「何を言うか!!夜道にランニング何て恐怖じゃないか」
違う方向から新たな男が現れた
「バカか、見守っている奴が怖がられたら本末転倒じゃねぇか」
「ぐっ、それはそうだが……」
「あの浅村君、ちょっといいですか?」
言いたいことがまだあるものの、石月とバトンタッチをした。
「あのーファンクラブのみなさん、夜道の見守り本当にありがとうございます」
「おお、もったいなきお言葉です」
(お前らいつ時代のやつだよ………)
「でも、もう私の見守りは止めて下さい………」
「そ、そんな……」
絶望が顔に広がる……
「勘違いしないで下さい、私はあなた方の見守りが嫌というわけじゃないんですよ」
「えっ!?」
「私が夜走りに行くだけであなた方の行動を決まってしまうなんて、私は嫌です」
「いやしかし、俺達は好きでやっているわけで…」
「ダメです!!これからいろいろと勉強しなきゃいけなくなるのに、私のことで時間をさいちゃダメです、いいですか?」
「…………はい」
「かなわないねぇ」
「何か言いました?」
「いや、何もないさ」
ゆっくりと背伸びと欠伸をしたあと
「さあ石月、そろそろ帰ろうぜ」
「はい♪」