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二話 疑問だらけのスタート

いつもなら7時起きが当たり前だが、レーガルの時の癖でとんでもない時間に起きてしまった



「くっ、五時かよ……」



〈起きちゃったもんはしょうがないでしょ、ほらレーガルの時みたいに走り込みに行こ♪〉



「………了解」




動きやすいようにジャージに着替え家を出て、レーガルの時のように走り込みを開始したのだが……




いつもの癖で身体強化した状態で走ったため、とてつもないスピードが出てしまった。



(あ、やっべ……誰かに見られて…………ますよねー)




健康に気をつかっているおじさんやおばさんが信じられないという目でこっちを見ていた



〈魔力offだね♪〉



「了解………」


魔力に気を使いながら走ること10分、聞き慣れた声が上から聞こえてきた



「おーい浅村君」



〈あ、紫音だ♪〉



(そういや石月の家ってここら辺だったな)



「待っててね、今行くから」






―五分後―



「お待たせ♪」




何故かジャージ姿の石月が出てきた



「何するつもり?」



「もう、走るに決まってるでしょ」



「…………あ、長距離のトレーニングか!」



「そういうこと♪じゃあ一緒に行こっか」



「OK!!」










「うん、今日もいい汗かいた」



「だな」




ゴールの川辺についた石月は斜面で座っていた




「ほい、受け取って」




渡したのは自動販売機で買ったパックの◯プトンのミルクティー



「石月ってそのミルクティー好きだろ」



「えっ!?何で知ってるんですか」



「いつも飲んでたじゃん俺の後ろで、プリント配るときいつも机の角に置いてたしな」



「あううぅぅ…」




顔を赤らめながらも、ストローを入れる



「それおごりだから気にしないで」



「あ、ありがとう///」




時刻は六時で、早めの出勤のサラリーマンや大学生がちらほらと出てき始めた



「もうこんな時間か……そろそろ戻るか………歩きで♪」



「ふふふ、そうですね」




来た道を平行に並んで歩く二人


そんな二人の話の種はもちろんこっちに戻って来た話



「こっちに戻って気づいたのは、まず魔力が使えることやシルフィーがいることに傷が治ってることかな」



「へー、至れり尽くせりですね」



「親切なこった」



「でもやっぱり気になるのは時間が一切進んでないことですよね」



「ああ、異世界に行く前の携帯電話の電池は三つあったはずなのに、帰ってきたら0か………」



「まあみなさんと相談すればきっといい答えが出てきますよ」



「だといいけど……」




そうこうしている内に石月の家に着いていた



「じゃあ学校でな」



「ま、待って浅村君」



「どうかしたか?」



「よければ今日一緒に行きませんか、通学路に浅村君の家がありますし」



「そうだな、やっぱり気になることだらけだし、そうしようか」




石月と別れたあと家に戻ると、浅村家全員が起きていた



「おはよう、どこか行ってたの」



「うん、ちょっと走り込みにね」



「朝から運動なんてして汗かいてるじゃない、ったく暑苦しいったらありゃしない」



「分かってるよ、シャワー浴びてくるよ」




シャワーで汗を流し、制服に着替えて朝食にありついく



「二人とも、今日の帰りはいつ頃になるの?」



「私は今日は五限だから遅いかな」



「俺も多分遅くなるかな、部活があるし」


「へぇー、まだあの部活生きてるんだ」



「まあな、首の皮一枚ってところだけどな」



「遅くなって晩ご飯がいらなかったら連絡ちょうだいね」



「「了解」」






ピンポーン♪



「あら、こんなに朝早くから誰かしら?」




椅子から立ち上がり、インターホンの受話器を取る



「あ、はい、中に入って待っててね」



「お母さん誰よ朝早くから?」



「秀のお客よ」



「お邪魔しまーす」



「ああ、なるほど石月か」




残りの朝ご飯を一気にかきこみ玄関に向かった



「悪い石月、かばん取ってくるからちょっと待ってて」



「あ、はい」



〈朝からお熱いね〉



「ん?何が?」




〈……一度死ねばいいのに〉



「おまたせ、じゃあ行こうか」



「はい」



―食卓―



「何なのあの子こんなに朝早くから来て秀を連れ出すなんて」



「あら咲恵ったら、妬いてるの♪」



「ち、違うよ、私はただ一緒に行くなら、秀の時間に合わせるべきだって言ってるの、いつももっと遅くに出てるのに」



「そうね、いつも咲恵と一緒に出てるもんね♪」



「っ!!」




味噌汁が気管に入ったようだ



「ケホっ、ケホっ、べ、別にそういう意味で言ってるわけじゃないの……ごちそうさま」




顔を赤らめながら自分の部屋に戻った。






「にしても……傷が治ってるのには驚いたな」



「そうですね、あれだけ傷だらけだったのに治っているなんてびっくりしますね」



「そうだな………ところで石月、話し合いをするには集まらないといけないんだけどさ」






「学校でみんなが集まれる時間っていったらいつ頃かな?」



「そうですね………昼休みは新藤さんがダメだし、放課後は私たちが部活だしね」



「休み時間は短すぎるしなー」



「しょうがない………私がなんとかするしかないね」


「はぁ?」










―学校―




席につくなり、携帯を取り出してメールを打ち出す石月


そして送信ボタンを押すと、携帯をおりたたんだ



「よし、終わりっと♪」



「何が終わりなんだ?」




「えーと、部長さんに今日の部活を休むことと、新山君に休もうよってメールしたんだ」



「何だか悪いな、部活を休ませて」



「いいのいいの、練習ができるのは学校だけじゃないからね」




とてつもなく嫌な予感がしていた



「夜の練習付き合ってね」



「仰せのままに」



「棒読みが気になるけどまあいっか」



「んじゃあ場所はKK部でいっか」



「そうだね、じゃあ女性陣には私が送っとくね」



「んじゃあ男性陣は俺が送っとくよ」




大体が決まったところで担任が入って来たため、連絡は一時間目以降となった。










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