四十五話 医務室にて
この話は短いですf(^_^;
目が覚めた時、視界に入ったのは白い天井と天井にぶら下がっている電灯だった。
「あれ?ここは…」
「レーガルの医務室です」
起きた秀に答えたのは、レーガルの医療班の人だった。
その人の説明によれば意識がなくなった後に、ラニアが呼んだラウルと医療班が駆けつけて今に至るという
「あ、あの連は大丈夫ですか?」
「安心して、あの子なら無事よ、むしろあの子よりあなたが大丈夫って感じだったんだからね」
それを聞いてホッとした秀だった。
「他人を心配するのもいいけど、さっさと自分の体を治した方がいいよ」
「そうですね、みんなには迷惑かけますでしょうしね」
「さあ、そうと分かったら怪我人は寝た寝たと」
医療班の人が部屋を出たあと静寂に包まれた。
「……寝るか」
【コンコン!!】
(タイミング悪いすぎだろ…)
動ける状態ではないので、どうぞと言って入るよう促した。
「……」
「おお、連じゃねぇか」
いつもの明るい顔は消えていて、沈痛な顔していた。
「あのさ、秀…」
「連、先に言っとくけど謝んなよ」
「っ!!な、何でだよ!?」
「あれはただ約束を守っただけなんだ」
「でも、お前をこんなにボロボロにしたのは俺なんだぞ」
「傷なんてあくまでもオマケみたいなもんさ」
「……はぁ、そんな風に言えるのも秀らしいっていうか、バカなのか」
「おい、けなしてんなら今すぐ謝れ」
重い空気が一気に晴れるように二人は同時に笑った。
こうして笑えるのも秀と連なのかもしれない。
「それだけ元気なら大丈夫そうだな」
「ああ、体が丈夫なのは取り柄の一つなんでね」
「じゃあ、俺は帰るは来た目的を潰されちゃあ意味ないしな」
「ははは、そりゃそうだな」
部屋から出る時にドアノブに手をかけ、少し立ち止まった連は謝罪の言葉ではない言葉を秀に言って部屋を後にした。
謝罪とは似ても似つかない言葉
“ありがとうな…秀”
「っ……どういたしまして」