十九話 実戦
向かって来る相手にに対し相手が持っている剣と同じ剣を持った秀との間を詰めて一気に降り下ろす
「くっ!意外に重いなさっきの奴とは違うな」
「ふん、同じ剣を持っている理由はそういうことか」
「まあ、手ごろな人がいたんで、ちょっと拝借させて貰ったんだ、力づくでね」
つばぜり合い状態から兵士を振り払った兵士との間をすぐに詰め今度は秀が畳み掛ける。
「おいおい、秀のやつ兵士と渡りあってるよな」
「う、うん正直言って何で渡りあってるのかが分からないよ」
兵士との戦闘すること10分楽勝ムード全開だった兵士にも焦りが見えていた。
(何だコイツ?本当に一般人かよ、さっきから本気でやってんのに、簡単に俺の剣受けてやがる・・・くそっ)
「さっさと死ねー!」
「人殺しをすることに何も感じねぇような奴には負けらんねぇんだよ!!」
この一撃で決めるといわんばかりの気迫のこもった突きを秀の喉元目掛け、剣を突きだしたが、全身全霊を込めた一撃は皮肉にも秀によって簡単に打ち砕かれた。
「・・・・すげぇ」
連達が見たのは、剣が弾かれて逆に喉元に剣が突き付けられている兵士だった。
「残念だったな、新記録ならずだ」
「ふふふふ、ははははははははははははは」
「な、何だ???」
「勝負は俺の負けだな・・・だがガリアにとっては負けは死だ・・・つまり負ける兵士に生きる価値なし!!」
喉元に突き付けられている剣から素早くはなれて、スイッチのような物を出していた。
「一緒に逝こうぜ!!」
(まさか!!爆弾)
その瞬間何故か目を瞑った秀だったが、何か鈍い音がして自分に何が凭れ掛かって来た感じがして、ゆっくりと目を開けると、凭れ掛かってるのは兵士だった。
「ったく、命を簡単に捨てるのはもんじゃないぜ」
「見た感じまだ若い感じじゃないですか、だからまだそう簡単に命を捨てないでください」
兵士がの後ろには剣と盾を持った連と新藤が立っていた。
「・・・・・」
「よしまず聞こう、連は分かるよ、うん、だが新藤は殴ってないよな、盾を持ってるけど」
「え、えーと多分」
とっさに後ろに隠した盾だったが、地面には血の雫が落ちた跡があった。
「・・・・・・・・」
「ま、まあとりあえず宿屋に帰ろうか」
連達と合流した秀は二人を連れ、宿屋に向かって走って行った。