十八話 逃げる者追う者
連Side
「何でだよ、何で入っちゃいけないんだよ」
「ダメだダメだ、認証システムが認証していない以上君達を入れる訳にはいかないんだよ」
ラニアが言った通り、認証システムに認証されずに連と新藤は困り果てていた
「どうすればいいのかな」
「どうせ、認証システムには認証されないんだ、急いで宿屋に戻ろう」
今いる場所から宿屋までは少し遠いが、他にいい案が有るわけがなく、二人は急いで宿屋に戻って行った。
秀Side
「連!新藤!居たら返事をしてくれ」
必死に二人を探す秀だが周りは逃げ惑う人ばかりで、二人の姿は見当たらなかった。
連Side
人々が逃げ惑う人ごみをできるだげ避けて宿屋に向かっていると、起こってはいけないことが起こってしまった。
「やべぇー迷った!」
「えええぇー何してるのこんな時に」
「しゃーねーだろ、人ごみの中を進んでる方が時間がかかると思ったんだから」
「でも結果的には最悪の結果でしょ」
「だあー言い合ってても仕方がないまず宿屋の方角はどっちだ」
「俺が教えてやろうか、お二人さん」
二人が声のした方を振り向くと、そこにはガリア帝国の兵士がそこに居た
「今日はまじで踏んだり蹴ったりだ」
「どうすればいいのかな夜坂君?」
「決まってるだろ・・・逃げるぞ新藤!」
ガリア帝国の兵士の逆方向に向け走り出した二人だったが、さすがに相手が悪かった。
「きゃあ!」
「へへへ、お嬢ちゃん捕まえた♪」
「新藤!」
兵士の肘で首を束縛されている新藤に兵士は持っている剣を突きつける。
「やめろ!」
「はははは、やめるって何だよ俺たちは兵士だぞ、しかも今は他国を侵略中だ、そしてしたっぱの俺に命じられたことは・・・一人でも多く殺すことだそれに、こいつを殺せば自己ベストなんだ」
新藤を束縛する腕と違う方の腕で持っている剣を逆手に持ち直し、そして振り上げた。
「やめろーーー!!」
連が叫ぶて同時に兵士の後方から何がが飛んできて振り上げた剣に当たり、兵士が持っていた剣が飛ばされ、剣が飛ばされたことによってできた隙に新藤は兵士の束縛から逃げ出す。
「っ!!誰だ!」
「うおっ、当たった!」
「秀!」
「浅村君!」
「ギリギリ間に合ったみたいだな」
「誰だ、てめえは?」
剣を飛ばされた兵士はすぐさま剣を取り、秀に対して怒りを露にする。
「んーまあ、あんたの敵なことは間違いないよ」
「ははは、てめえの勇気ある行動を評価して俺の新記録の獲物をてめえにしてやる、光栄に思え」
もう一度、剣を強く握った兵士は秀の方に走り出して行った。