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四話 増援

ゆっくりとソフィアに近づき、足元を掴んでいたロストの手を蹴り飛ばす。



「大丈夫かソフィア?」



「あ!?うん大丈夫……」



「うし、じゃあ見せてやるよソフィア、俺の相棒の力を」



ソフィア姉から借りた木刀を腰から抜き、天つ風に変える



「木刀が変わった……」



木刀が刀に代わったことに驚きを隠しきれない



「数はざっと見て40位か、なら30秒もいらねぇな」



〈目指せ10秒♪〉



「無茶言うなよ………韋駄天!!」




超スピードでロストに突っ込み、ロストを消し去っていく。


バッサバッサと切り捨て、あっという間に、ロストを殲滅させた。



「………………」


「シルフィータイムは?」



〈惜しいね、14秒〉



「まあ、タイムは残念だったが、これで依頼完了だなソフィア」



「え!?ああ、うん」



心ここにあらず状態の返事をするソフィア


目の前で起こったことに、まだ整理できないのかソフィアはまだぼーっとしている。



無理もない、今の韋駄天のスピードは、常人では見えないスピードだ。


恐らくソフィアの目には、俺がいきなり消えて、ロストがバッサバッサと消えていくのが見えたのだろう



「歩けるか?無理だったらおぶって行ってやるぜ♪」



「な!?ば、馬鹿にしないでよ!!」



「ははは、ソフィアはそうでなくっちゃな」



「あ///」


手を差しのべてよっこらせとソフィアを立ちか上がらせる。



「そういや何であんたがここにいるのよ」



やっと平常心を取り戻したソフィアが言う



「んなもん、ソフィアを助けに来たに決まってんだろ」



「別に助けに来て何か言ってないわよ」



「死にそうになった奴がそれを言うかね」



「ぐっ………笑いたければ笑いなさいよ」



助けられたという行為が悔しいのか、俺に助けられたのが悔しいのか、ソフィアは酷くマイナス思考だ


まあ間違いなく後者だろうけど



「少しは素直になれよ、命はそう簡単に捨てていいものじゃないぜ」



「分かってるわよ、私今から考え事するから話しかけないでね」



「はいはい」



先を行くソフィアの後をゆっくりと付いていき、平原を抜ける










―ネシア―



ネシアに戻った俺とソフィアは、ギルドに戻る



「ただいま」



「あら、早かったのね、少しビックリしたわ」



全てを見通した顔をしながら言う


まあ、そう仕向けた張本人だから仕方がないのだけど



「依頼の報告は私がしておくから、ソフィアは休んできなさい」



「うん、ありがとう姉さん」



どこか疲れた表情を浮かべているソフィアは部屋から出ていった。


ロストの討伐で、やられそうになったのが、そうとうきいたのだろうか



「それにしても、浅村さんって何者かしら、正直言ってこんなに早く終わるとは思ってなかったわ」



「スピードが俺の能力の取り柄ですから」



「ふふふ、面白い子ね、どう依頼の報告についてこないかしら?ギルドの仕事を引き受けから達成まで見届けてみたら」



そう聞かれ、断る理由もない俺達は首を縦に振る



「決まりね、じゃあ行きましょう」



椅子から立ち上がった俺達は家を出る


鍵を掛け、ソフィアの姉についていく


歩く途中、いろいろな方向からの視線を感じるが、その視線がソフィアの姉に向けられてるものだとすぐに分かった。


どこの世界も美人は目を引くものなんだな


そう思うと、何だか一緒に歩くのが恥ずかしいな、何か話題を振るとするか



「そう言えば、ロストの倒し方を教えてくれてありがとうございます」



「気にしないでいいのよ、この世界で生きるには必要な知識だからね」



ソフィアの姉から教えてもらったロストの討伐方法


ロストにはコアという物が存在していて、ロストはそれがなければ形を維持することが出来ないのだ。


つまりはそれを破壊すれば、ロストは形を維持出来なくなって消滅するのだ


だがしかし、コアはロスト一体一体違う箇所にあって面倒なのだ


しかしそんな面倒なことにもちゃんとある


それが目利きという技だ


目に魔力を集中させてロストをみることによって、ロスト内に存在するコアがどの位置にあるかを判断することができる。


後は見つけ出したコアを破壊するだけのこと


倒し方さえ知ってしまえば、こっちのもんである


それをソフィアの所に向かう前に教えてもらっていたからこそ、あの時ロストを難なく倒せたというわけだ。



「さあて、着いたわよ」



着いたのはドーム型の建物で、東京ドー◯のような建物だった。


建物内に入り、とある一室に入ると、ソフィアの姉から一人一枚の紙が渡される



「何ですかこれ?」



「貴方達、この建物に入るのが始めてでしょ、この建物に入るにはパスを持っているか、パスを持っている人が同伴しなきゃ入れないの、だからそのパスを作る為の書類よ」



ふむふむ、確かにパスの様なものを見せていたな


手渡されたペンで、何の疑いもなく、俺達は記入し始める。


この紙がまったく違う紙だということも知らずに



「出来ましたよ」



「はい、ありがとうね」



俺達から紙を受け取ったソフィア姉は受付の様な場所に出した


出された紙を受け取った女性は俺達を見ながら



「では今からそちらの方々は『飛脚の翼』の一員とのことで」



「はい、ありがとうございます」



「は?(×6)」



目が点となる俺達6人


何事もなかったかのように俺達を見るソフィア姉


え!?何かみたいな顔でこっちを見ている。



「いやいや、何言ってんすか?」



「まあまあ、理由は戻ってから話すから」



結局俺達は6人は何も分からない状態で帰ることになった。






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