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今日の投稿は、これで終わりです

 湯原と水野共に二人の猫獣人にねぎらいの言葉をかけると本当にうれしそうにしており、短い尻尾が激しく揺れている。


 随分慣れてくれたものだと安心すると共に、これから自分達の秘密を開示しなくてはならず、最悪はこの笑顔を失ってしまうかもしれない悲しさが襲ってきていた。


 湯原と水野はこの二人の猫獣人に秘密を開示するが、その後の行動については彼女達に一任しようと決めていた。


 一応秘密は守るようにお願いはするが、契約で強制するつもりはない。


 当然ダンジョンに幽閉するか、亡き者にするか・・・・・・と言う他の選択肢は一切頭にはない。


 二人の化膿している腕は痛々しいが、進行は止まっている上に痛みもなさそうで、この傷すら何とか治した上で二人の意思を尊重しようと決めていた。


 もちろん化膿の傷については、治す術を得られる事に気が付いていた二人だ。


 少し前の野営の準備の際、二人が周辺の警戒にいって湯原と水野二人だけで話をした際にこの事を決めたのだが、その会話の中で“眷属召喚”と言う言葉を使った。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「あの二人、すっかり打ち解けてくれたみたいで嬉しいです」


「そうだな。でも、もう少しで目的地に着くと思うけど、そうでなくとも期限になれば“ダンジョン生成”をしなくてはならない」


<コアが出ていないので、生成できません>


 突然脳内に流れるアナウンス。


「おっとカーリ(水野)、今の生成の言葉をまともに受け止めたらしく、コアを出さなければ生成できないと注意された」


 実は四宮達も似たような状況に陥っていた時があるのだが、彼らは会話の中で“ダンジョン()生成”と言った為、アナウンスが出る事は無かった。


「え?それなら・・・・・・ひょっとしたら眷属の詳細も調べられませんか?」


 ハッとする湯原。


 水野の提案では、ダンジョンを生成するためのコアを出さずに呪文を唱えて弾かれたので、同じように眷属を召喚できない状態で眷属召喚を実施すれば、少し情報を得られるかもしれないと言うものだ。


「そうだよ。それだよカーリ(水野)!早速やってみるか。“眷属召喚”!」


<眷属が呼べる状態にないため、メニューのみの表示となります>


 <四天王><三傑>


「おいおい、本当に出たぞ!これで召喚時に迷わなくて済む」


 珍しく興奮してしまっている湯原を見ながら、その話に嬉しそうに耳を傾ける水野。


 興奮状態の湯原はそのまま眷属の情報を集め、やはり三傑と四天王で選択できる眷属に違いがある事を確認した。


 第一選択肢の<四天王><三傑>の後に性別を選択し、更に具体的な種族に移る。


 先ずは<人型>と<魔物>と言う選択があり、


 <人型>の中には、<魔族><精霊族><獣人族>

 <魔物>の中には、<昆虫系><動物系><その他>


 の表示となっており、四天王選択時には、そもそも<その他>の項目が出てこなかった。


 更にそれらの系統を選択すると、例えば<魔族>の分類には<淫魔族><魔人族><吸血族>とあるのだが、こちらも四天王選択時に<魔人族>が出てこなかった。


 どのみち何をしても眷属を召喚できない状態であると分かっているので、かなり具体的な情報を得る事が出来ている湯原は、得られた情報を水野に共有する。


 今後、他のマスターから狙われた際の対策にもなるためだ。


 一先ず、<四天王>選択時のそれぞれの選択肢だが、


<魔族>・・・<淫魔族><吸血族>

  <精霊族>・・・<自然族><光族>

  <獣人族>・・・<猫獣人><鳥獣人><熊獣人>

  <昆虫系>・・・<蟻><蜘蛛蛛>

  <動物系>・・・<鳥族><馬族>


 <三傑>を選択した時には、上記に加えて追加された項目が、


   <魔族>・・・・・・<魔人族>

  <精霊族>・・・<属性族>

  <昆虫系>・・・<蜂族>

  <動物系>・・・<狼族>

  <その他>・・・<スライムA><スライムB><鎖族>


 となっていた。


「結構選択肢があるのですね。多分・・・・・・あの人(四宮)達は、<淫魔族>でしょうね」


 あれだけ公に宣言していたのから確実だろうと思い、思わず呆れながらも指摘してしまった水野だ。


 自分達は眷属を召喚する時には<三傑>を選択した際にのみ選べる種族を選択する事にしても、選択肢は合計7つあり、二人で別に召喚したとしても一枠不足するので、四宮達に呆れている水野に対して湯原は今後の事を話しておく。


「だが、これは重要な情報だぞ?当然俺達は<三傑>限定の眷属を選択するとして、選択肢は7つ。一つはどうしても諦めなくてはいけないから、召喚までに色々考えないとな」


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