10/10
後、探し始めて
巨大な破壊の光が堕ちた場所では、約半径百メートルのクレーターが出来ており、それを避けた俺と《煉獄》がいた。
《煉獄》は難しい顔をしており、俺は眉間にシワを寄せていた。
何せここまでの威力があるとは思わなかったから。試し撃ちもしていなかったからな~、と思いいや試し撃ちしてない魔法を使うなよ、と自分に突っ込んだ。
そう思っていると《煉獄》が来て、
「悪いな、急ぎの用が出来たので帰らねければいけん。私はこれで失礼するぞ」
そう言って地龍と魔族と帰ろうとしたが、最後に名を告げて言った。
「私の名は、バイル・ガーベラズだ。一応、五大魔王の《煉獄》、炎の魔神とも言われている。ではな、我がライバルよ」
は?
魔王だと……?
魔族の方を見ると顔が真っ青になっている。ああ、知らず知らず連れてきたんだな。そう言うことは確認しておけばいいのに。
と言うかライバルにいつの間にかなっていたのね、俺。
ため息をつき、クレーターを魔法で元に戻し近くの都市を探しに歩き始めた。
◇




