こねこと女神とセクハラと始まりの街 ビギニスート
俺が暗い路地裏を抜けると、そこには中世のヨーロッパような町並みと━━━━。
その中をモンスターが闊歩する景色だった。
あー…………。
町からでなくても死んだわ、これ。
と、思ったらモンスター達は俺に目もくれず普通に町中を徘徊し、人間も何も気にしていない様に歩いている。
ドラゴンとゴーレムが洒落た店の軒下でお茶を飲んでいるし、よく分からない不定形の物体がドワーフと談笑している姿もあった。俺はこの光景が当たり前なことに安堵し、ほっと胸を撫で下ろす。
そして、どうみても異世界、という当たり前ではない光景に俺は胸の高鳴りを感じた。
のだが……。
何をすれば良いのかさっぱりわからん。
仕方ない、景色を楽しむついでに散策してみよう。
綺麗な街並みに驚きながら、通行の流れに合わせて歩いていくと、中央に噴水が鎮座した大きな広場につく。
ウィンドウを開き、マップを確認するとこの場所は街の中心部の様で、様々な種類の人とモンスターが集まっていた。
俺はターゲット指定という機能を使い、各キャラの種族と名前を確認していく。
すると白色の名前と青色の名前が、それぞれのキャラの頭の上に現れる。頭の上の名前が青く表示されているのはPLで、白はNPCだ。
そして、今ここにいるのは殆どがPLのようだ。
ところで、このゲームはMMOという皆でパーティーを組んだりして楽しむゲームらしい。ならば、誰かに声をかけてみるのが正しいのではないか?
リアルなら話しかけるのは気が引けるが、このゲームはリリース初日、全員が初心者のはずなので話しかけやすい。βプレイヤーは除くが。
何気なく話しかけてみて、これからの方針を決めよう。
そう思い、辺りを見渡していると、銀髪のエルフと思われる少女と目が合う。かわいい。
あちらも俺に気付いた様子だったが、目を逸らされてしまう。……が、この反応、押しに弱いと見た。
すいませーん、そこのエルフさん。お一人ですか? ちょっと聞きたいことが……。
急に話し掛けられたのが意外だったのか、エルフの少女は少し驚いた顔をして、
「えっ、えっ、私にご用ですか!? なんですか!?」
と聞き返してきた。
よし、慌てている今が言いくるめるチャンスだ。
俺はなるべく威圧感を与えない様に笑顔を作る。
実はこれから何をして良いのかわかんなくて……、一人だと心細かったんです。もしも誰かとの約束が無かったら、一緒に遊びませんか?
「え? ああ、初心者の人? リリアもβもやったことの無いような?」
ちなみに、『リリア』というのは前作に当たる『リリアの祝福』のことで、『BoL』が今作の『Blessing of Lilia』を指すそうだ。
いいぞ、会話が一応成立している。
すぐに断られないと言うことは、このままなし崩し的に丸め込むことができる可能性がある……、いいぞぉ……。
そうなんですよ、女神様のPV見て興味出ちゃって……。あれ? もしかして、βはプレイしたんですか? もしよかったら、アドバイスだけで良いんで……。
俺が気持ち悪いぐらいにペコペコしてると、相手のエルフは申し訳なさそうに、
「あー、ゴメンねー。私ソロでやる予定だからさー、誰かと一緒に遊ぼうって気はないんだよね」
断りの言葉を述べた。
……っち。
「でも、一応先輩としてアドバイスをあげるなら……」
なんだ、アドバイスくれるのか、良いエルフだ。
しかも凄く笑顔が可愛い、まるで天使のよう………。
「とりあえず死ねばいいと思うよ!」
悪魔だった。
その後じゃあねと、別れの言葉を告げると彼女は去っていった。結果、見知らぬ女性に声をかけただけで、死ねと言われた悲しい男がここに誕生してしまったのだった。
……そんな悲しい事件から数分後。
噴水に座り込み、地面を見つめている男が居た。数人に声をかけ、その全員からパーティー結成を断られた男が居た!
……俺だよ。
馬鹿な、そんな馬鹿な!
声をかけた五人全員がソロ専で、アドバイスを求めたら全員に「とりあえず死ね」と言われるなんて!
おかしい、何かがおかしいぞこのゲーム。
なんだ? 出会った人間にはとりあえず死ねと言わないといけないというルールでもあんのか?
というか、声かけたやつ全員β経験者かリリアプレイ済みって、初心者は居ないと言うのか!?
はぁ。
……仕方ない、こうなりゃ自棄だ。
とりあえず入れる建物全部に入って情報収集してやる。
勇者RPだ。壺を壊しまくり、タンスをこじ開けるのだ。
不法侵入?
知るか! 犯罪者になっても構わん!
そう言えばこのゲーム、あまり悪いことするとブタ箱行きなんだっけな。ジジィめ、意外に使えるアドバイスを残して逝きおってからに。
ところで、こうやって毒づいているけど、また善行値が減ったりしていないよな? ステータス見てみよ。
「あのー、ちょっといいかい?」
あー、-2のまんまか。
これ+になったりするのかね?
「もしもーし、今君の足元にいるんだ。少しだけでいいから目を合わせてはくれないかな?」
まぁいい、これくらいなら多少は許されるだろ。
殺害予告で-2なら、殺人は-4位か? どこまで減らしても大丈夫なのかはわからないが、ある程度は平気だろう。だから抵抗された場合は殺して口封じを……。
「そろそろ気づいてー」
……ん?
あれ? もしかして誰か俺のことを呼んでた?
「おや、やっと気付いたかい? ウィンドウから目を離して、真っ直ぐ下を見てほしいんだ。ここだよ! こーこ!」
俺は声の聞こえる方向、俺の足元に目を落とすと、
「やぁ、初めまして。隣いいかな?」
生後2ヶ月程の黒い子猫がそこに居た。
……あ、あっはい。どうぞ。
俺はその姿を見て軽いパニックに陥った。
間違いない『こねこ』だ。
完全に縛りプレイ用の最弱種族『こねこ』である。
誰も選ばないだろうと鼻で笑った種族が今、目の前にいた。
見た目は可愛い、だって生後2ヶ月の子猫だもん、ちょうどやんちゃ盛りだし……。
「重ねてすまないけれど、持ち上げて隣に座らせて貰ってもいいかな? ジャンプしても届かないんだ……」
え、ええ、構いませんよ。
俺は戸惑いながらもそう答える。てか、流暢に話すな、猫のくせして。
……ま、いいか。
俺は優しくこねこを持ち上げて自分の隣に置く。子猫特有のふわふわ感が素晴らしい一瞬だった。
「ありがとう、中々僕の姿を見ても反応してくれる人は居なくてね、君が初めてだったんだ」
こねこはみゃーみゃーとそんな事を言っていた。
そりゃあそうだよ……だって『こねこ』だし。
そんな種族を選ぶのは、何も考えずに選んだ初心者か、縛りプレイしたがる変態、またはRPを楽しみたい人位だろう。
俺だって正直に言うとあまり関わりたくない。俺は普通にゲームをやりたいのだ。
ここは遠回しぎみに他の人のところに行ってもらおう。うん、それがいい。
それは光栄です。で、俺に何か用事ですか? 悪いのですが、俺、リリアもβもやったことないマジもんの初心者でして、役に立つことは何も……。
「君の役に立ちたいんだ」
……は?
こねこは待ってましたと言わんばかりに、被せ気味にそう言ってきた。
「僕は前作に当たる『リリアの祝福』の……、まぁ、いわゆる廃人だ。β経験者でもあるからこの後に何をすればいいのかも概ねわかる。なんだったら、なぜ君がここで落ち込んでいたことも当てることもできるよ!」
こねこは笑いながらそう答える。
あーハイハイ、嘘乙。
悪いけど今まで五人位に自称経験者って奴に声かけちゃったけどみーんな、死ね、の一言ですよ。
というか、廃人だったら一番効率の良いエルフかアマゾネスを選択するでしょ。
悪いけどそれで騙されるほど俺はバカじゃ……。
「わからなかったんだろ? チュートリアルから投げ出されて、この先の進め方が? どうかな?」
そう言うと、こねこは若干ドヤ顔を決めながらみゃーっと鳴いた。
……あってる。
いや、違うな。
このゲームの初心者は皆そうなる筈だ。
そうならなくちゃおかしいんだ。
だってそうだろう?
俺はジジィから何処にいけば良いとかそんな話は一度も聞かなかったからな。最初の内はどうしても手探りになるのが普通なんだ。
わかったぞ。あんたは初心者を迷わせてその姿を影から見ていようと……。
「最速でカルリラ信者になって、農地を得る方法を君に教えたいのだがどうだろうか? 僕を君にのパーティーにいれてくれるだけで良いのだが?」
……何言ってるんですか、先輩!
先輩がそう言うのなら何だってやりますよ、自分は!
という訳で、ナビゲートお願いしまーす!
俺は直ぐ様手の平を返した。
なんとでも言うがいい。俺の考えている事がわかる程、知識がある方が案内をしてくれると言うのだ。このチャンスに乗らない理由は無い。考えるのは騙されたと気付いてからでいい。
「やった! じゃあ僕をパーティーに入れてよ。今申請を送るね……。名前は……」
ツキトと申します!
若輩者ながら先輩の助けになりますよ! 俺をカルリラ様まで導いてください!
「ふふふ、僕はミーさんだ。これからよろしく」
ミーさんがそう言うと俺の目の前にウィンドウが表示された。
『"ミーさん"さんからパーティー登録の申請が来ました。
受諾しますか?』
俺は迷い無く『はい』を選択する。
『"ミーさん"さんがパーティーになりました』というメッセージが出たとほぼ同時に、ミーさんは俺の体をよじ登り、肩に座る。
いいですね、ナウ◯カみたいでロマンがありますよ。
「そうかな? ……とにかく、本当にありがとう! それじゃあ最初のアドバイスだ。この街の出口まで走ってくれ。恐らく時間がないから、急いでね」
了解しました! 俺はあなたの言った通りに動きますんで頼みましたよ!
俺は走った。
ミーさん、いや、先輩の言うとおりに走った。
目に見えるバザーや、酒場、冒険者ギルドさえ無視して町中を走り抜ける。
先輩はこの光景が楽しいようで、
「はは、はははっ! 早い早い! さっきまで地べたを這っていたのが嘘のようだ!」
みゃーみゃー鳴いていた。
あ、先輩、門が見えてきましたよ? このまま出るんですか?
なんか門番が居ておっかないんですけど。
「そいつは外から来る敵を見張ってるだけさ。そうだ、出る前にちょっと止まって」
俺は先輩に言われた通り門を抜ける一歩前で足を止めた。
どうやら最初の裏路地からかなり近い位置に街の入り口はあったらしい、見覚えのある景色だ。
門番もこちらに気づき、また入らしてくださいね、と笑顔を見せてくれる。
「さて……最初の授業といこうか。ツキト君、この世界で一番強いのは誰か想像つくかい?」
ミーさん先輩が俺にそう問いかける。
一番強い……。
なるほど、これは引っ掛けだ。
本来ならば、あのPVで映された女神様達が一番強い、と言うのだろうが、俺が考えたのはPL自身だ。
鍛えれば鍛える程強くなるだろうし、最終的にはどんなNPCにも勝てる様にはなるだろう。多分。
「いいね、正解だ。本気で育てたPLより強いキャラは居ない。けれども、本当にヤバイのは女神様達さ。あれはスキルがヤバイ」
そう先輩が言った瞬間、誰かの叫び声が聞こえた。
「リリア様の降臨を私は望むぅぅぅぅぅ!」
はははっ、と先輩は笑った。
「やっぱり出た、狂信者だよ」
狂信者?
先輩、どういうことですか? リリアの降臨を望む? 何が始まるのですか?
そう質問すると、先輩は短い子猫の足を伸ばした。
「あそこを見てくれ。そう。あのチュートリアルの路地裏の出口のところだ。いかにも神官って服装をした奴がいるのがわかるかな? ……あいつは『願望の杖』を使ったみたいだね」
『願望の杖』?
……え、あれって本当に願いが叶うんですか? てっきりジジィがからかってると思ってましたよ
「『願望の杖』は全員がチュートリアルで手にいれることができるらしい、要するに公式チートだね。リリアなら良くある事だと笑ってくれ。……ほら空をみてごらん、来たようだよ。『聖母のリリア』。このゲームにおける最大のキーパーソンだ」
言われた通りに空を見上げると、天空に大きな門が現れていた。
それが開くと、中から天使の翼を生やした少女がゆっくりと降りてくる。
聖母と言うには幼すぎる外見、長く柔らかな薄い青色の髪、見た目からは想像できない程の慈愛に満ちた表情。
間違いない、この世界『リセニング』の主神、『聖母のリリア』だ。
リリアはゆっくりと狂信者の前に降り立つと、彼に向かい優しく微笑む。
「こんにちは、定命ならざる冒険者さま。私の降臨を望むとは物好きなお方なのですね、ふふっ……」
そう言いながらリリアは、狂信者の顔を見上げて、両手で彼の頬に触れた。
「あら? まだ誰の信徒にもなっていないのですか? ……わかりました、今日から私が貴方を導きましょう、私は貴方の旅路を祝福します」
そう言うと、リリアは狂信者の顔を引き寄せると、額に軽く口付けをした。
すると狂信者は一瞬だけ光に包まれた。
「あっ、あっ、あっ……ああ、あ"あ"……ぅぅ……」
口付けをされた狂信者は、喜びの余りむせび泣いている。
……えっ、なにそのサービス。俺もカルリラ様にそれしてほしいんだけど。この杖降ったらカルリラ様に会えるの? あれしてくれんの? やっちゃても大丈夫ですかね?
「落ち着きたまえ。女神達に会う方法はあれだけじゃない。それに『願望の杖』は超がつくレベルのレアアイテムだ。そんなに簡単には使わせないよ?」
そうですか。
残念ですが先輩の言うことを信じましょう。代わりにナビは頼みましたよ、マジで。
「きゃあああああああ!! なにするの!? 離して!」
!?
ミーさん先輩と話していると、女性の引き裂くような叫び声が聞こえた。
女神様の近くで不埒な行為をするとは……、と思ったら狂信者がリリア様に抱き付いて、その小さな胸に顔を押し付けている。
今の声って……リリア様!?
「ぅうあああああああああ!!!! リリアたま! リリアたまだぁぁぁぁ! 聖母なのにこのぷにロリ体型! 幼女の声! 本物のリリアたまだぁぁぁ! ……ハス! ハスハスハスハスハスハスハスハスハスハスぅ! ん~、良い臭いだぁぁぁ! ぼくリリアたまの子供になりゅうううううううう! 一生あなたの信者になりゅのおおおおおおおお!」
狂信者は絶叫した
そんでもって俺は絶句した。というか周りのPLもNPCも立ち止まり固まっている。
ドン引きですよ、ドン引き。
「みてごらん。あれがリリア狂信者の平均だ。あれを越える過激派も居るから気を付けなよ?」
あれで平均。
なんというか……ええと……。
その、キツイ……。
そして、そんな超ド級変質者に抱きつかれながら、甘えられているリリア様は今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「嫌ぁ! やめ、やめてよぉぉぉ! なんで私の信徒ってこんな人ばかりなのぉぉぉ!? それに私お母さんじゃないよぉ! 離してぇ! やぁあだぁあああ!」
「あなたがぼくのママになるんですよぉぉぉ! リリアマんマぁぁぁぁぁぁ!!」
「びゃああああああ!? たすげでぇぇぇ! カルちゃーん! ママにされちゃうぅぅぅぅ!」
あ、泣いちゃった。
さっきまでの威厳が吹き飛んでいる事についてはいいのだろうか? こうして見るとセクハラをされている、ただの幼女にしか見えないのだが。
それはそうと……リリア様も中々かわいいではないか。
というか女神様達、皆いいキャラしてそうなんだよな、カルリラ様が一番だけども。
「さて、そろそろ町を出よう。もう限界だね」
えっ? もう幼女セクハラショーはいいんですか?
俺としてはあの変態行為がどこまでいくのか見ていたい気分なんですが。
「面白い見世物だとは僕も思うけれど、リリアをよく見てくれ。魔力が集まっているのがわかるかな?」
俺は泣き叫んでいるリリア様に目を向ける。
今度は青色の髪の毛をむしゃむしゃされていた。そして、ぼんやりとだが彼女の周りが発光しているのがわかる。
あれが……魔力、なんですか?
「そうだよ。もうすぐリリアのスキル『神殿崩壊』が発動するだろう。それがヤバイのだけれど、簡単に言ってしまえば……」
リリア様の光が強くなり、町の隅々まで照らしていく。
あっヤバイわ。これは初見でもわかる、ここに居ちゃいけない。
とっさに俺は街から離脱しようと門の外へと駆け出した。
瞬間、カッと激しい光が背中の方から発せられる。直視していたら目が潰れてしまうのではないかと思う程の眩しさだ。
なんだ!? いったいこの光は……?
「マップ兵器ってやつだね」
先輩! それ先に言って欲しかったなぁ!
そう答えながらも俺は必死に足を動かす。
町からは出ることができたがまだ足を止めることはできない。
なぜなら後ろから謎の轟音が響き、空気と大地を揺らしているからだ。
そして、後方から誰の叫び声も聞こえないのがまた恐ろしい。きっとそんな暇も与えられ無いのだろう。
「よし大丈夫。もう範囲からは出ているようだよ」
マジすか!?
俺は息を切らしながらゆっくりと立ち止まると、先程まで居た街に振り替える。
が。
そこには何も無かった。
あったのは一面の荒野であり、そこで一人の少女が座り込み泣いていた。
………え、ナニコレ?
最初の町が消滅したんですけど?
これ大丈夫なの?
今日ってリリース初日なんですけど?
今からゲーム始めた人とか、チュートリアル終わって町に出たら一面の荒野じゃん。そっとログアウトするレベルの大事故じゃねーですか。
俺は混乱しながら先輩に問い掛ける。肩の上のこねこは、それがどうしたのか不思議そうな様子で答える。
「まぁこんなもんでしょ?」
まじか。
俺は開いた口が塞がらない気持ちになった。
そんな心情を察したのか先輩が口を開く。
「さて、ツキト君。これが『リリアの祝福』……もとい『Blessing of Lilia』なわけだけど、やっていけそうかな?」
ミーさんは俺の肩の上で、顔を洗いながら俺に問いかける。
その落ち着き様、これが日常茶飯事だったりするんですかね?
やっぱり世紀末じゃないですか。
「その通りだよ、ツキト君。狂気と混沌が渦巻く『リセニング』の世界へようこそ。歓迎するよ」
そう言って、肩のこねこはみゃーと鳴いた。
『Blessing of Lilia』リリース当日。始まりの街 ビギニスートは、リアルタイムで1時間もしないうちに、一人のプレイヤーと一柱の女神によって消滅したのだった。
・ビギニスート
通称『始まりの街』
本来なら滅ぶ事の無い街なのだが、PL次第で簡単に消滅する。街の中心の大きな噴水は観光名所として有名。その水を飲むと願いが叶うとか、腹を壊すとか。
・こねこ
文句無しの最弱種族である。しかし、成長率は他の種族と変わらないので、頑張れば普通にプレイできる。だが、足が遅すぎるので街から出る前に死ぬ確率が高い。
・狂信者
自らが信仰する神を絶対神として崇める過激派。異教徒には躊躇う事無く正義を振り下ろす。リリア狂信者については、身内で戦争紛いの事を繰り返し、自らの信仰を叫び合っている。リリア様は苦労人だ。
・死ねばいいと思うよ
詰んだ時にはこれが一番早い。