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3話 初の逆境ですか?ーーチートスキルがあったので余裕だと思います

3日後……。俺は魔王城の図書室に入り浸っていた。


「お主……あれだけ啖呵を切っておいて引きこもるとはいい度胸じゃの」

「いや、これは情報収集だって。別に引きこもりってわけじゃ……」


そう、俺はデブ、つまりグルドとかいう婚約者をぶっ倒すと誓った。だからこその情報収集だ。この世界のことを俺は知らなすぎるのだ。だから、全力で情報収集をしているのに……。


「たわけっ!そんな子供でも知っとるような本を読んでなんの意味がある!さっさと情報収集をせんかい!」

「いや、俺本当に知らないから。異世界人だぞ?知ってるわけねーだろ」

「そんな言い訳が通用すると思うか?異世界人は転生の際大体の知識を、転生させた神に教えられる。分かったらさっさと働け!」

「マジで!?」


あの女神、何も言わなかったぞ?…………あの駄女神が!


何はともあれ情報は得た。後は実行するだけだ。


「さて、行くか」

「やっと修行する気になったのだな!?」


なんか引きこもりを止めようと決意した息子を見る母親のような目でこっちを見てきた。そんなにひどかったか?


「ああ。まずは、ステータス確認と行こうか」


この世界ではステータスというシステムが存在するらしい。やり方は簡単。


「ステータス!」


と叫べば、目の前に浮かび上がってくる。どれどれ……?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カイト (19歳)


レベル1


体力 100

攻撃 100

俊敏100

魔力100

器用100


【スキル 】

・鑑定 レベル1


【固有スキル】

・吸収レベル1


ーーーーーーーーーーーーーーーー


これは……かなり酷いのでは?というかチート要素が一切ないんだが。


「《ステータスの閲覧を許可》、と。どうだレティシア、見えるか?」


今言ったのは、魔言だ。基本、魔法を使うには、二種類の方法がある。一つは、魔言を唱え発動させる方法。

この唱え方をする人を魔法使いという。もう一つは記号や魔法陣を書き発動させる方法。この唱え方をする人を魔術師という。魔術師は威力が高いが、発動させる時間が長く、魔法使いは威力は低いが、詠唱が早い。

一長一短ということだ。ちなみに、魔言は無詠唱というスキルを取ることで、省略できる。


「ああ、見えるぞ。ってこれは……」

「どうなんだこれ?」

「これはーー」


緊張した面持ちでこちらを見てくる。その表情に自分まで緊張してきた。


「ーー微妙すぎる。はっきりいうと弱い。よくこれであんなこと言えたな」

「…………」

「何故だ?転生者は大体強いのだが……。今からでも遅くはない。諦めろ」


すごく酷評された。なんでや……。そこぐらいはテンプレでもええんやで……!


エセ関西弁になるぐらいには落ち込んでしまった。


「く、詳しく」

「まず、基本ステータス。これははっきり言って普通だ」


淡々とレティシアが話し始める。


「1レベルで100というのはざらにいる。全て100なのはすごいがな。次に、鑑定。これは少しレアなぐらいだな。転生者は全員持っている。最後に固有スキルの吸収。これについては分からん。固有スキルだから強いかもしれんがな」


スキルとは、神からの贈り物だと言われている。本人が一定のレベルまで練習すると覚えれる。まあ、本人の適合率とか、色々あるのでカットだ。


次に、固有スキル。これは一種の才能だ。神の恩恵を他の人より多く受けた人が授かる。才能と違って、後天的に覚えられるらしいが。


「吸収の効果は分からないのか?」

「鑑定すればわかる。やってみろ」

「なんだったっけ。えーと……《我が目は全てを見通すものなり》」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

固有スキル


吸収

・消化……死亡した物体のスキル、固有スキルを奪う。

・???

・???


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「これは……」

「どう考えてもチートだな」


吸収なんて名前だからゴミスキルかもと思ったが、予想をはるかに上回る能力だ。


「死んでいればスキル、固有スキルが取れるとは。それにまだ他にも効果があるらしい。ここまで強いスキルを見たのは久しぶりだ」

「これなら……」


ニヤリと俺は笑う。俺のプランにこのスキルの効果を追加する。さあ、レベル上げをしよう。そしてーー


ーー豚野郎、チェック、だ。




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