プロローグ
思いついたんで書いてみました。高評価、ブックマークしてくれると嬉しいなー(チラッ)
秋晴れの空。駅のホームで俺は電車を待っていた。
「退屈だ……」
電車が来るまであと5分といったところか。スマホを取り出して、時間を確認する。
「あはは!マジウケるんだけど!」
「だろ〜!これ超面白くね!?」
後ろがうるさい。高校生くらいか?何がそんなに面白いのだろう。
「はぁ〜」
俺はずっと退屈だった。何をしても面白くない。すぐに飽きる。
ーーーー何か面白いことはないだろうか。
その時、ドンッと背中を押された。後ろの高校生が当たったのか?
「あっ!すいまーー」
急に視界がスローになる。踏ん張れば、止まれる。向こうに見えるのは、待っていた電車。
「………………」
しばらく考えたあと、俺は迷うことなく落ちていった。後ろを見ると驚いた顔の高校生達。おもわず笑ってしまう。
「ちょ、誰かーー」
なぜ落ちたのかは分からない。ただ、そうしてみたかった。電車が迫って来る。高校生達はパニック寸前だ。
「最後はちょっと……面白かったかな」
それが、俺の最後の言葉だった。
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「目覚めなさい。カイトよ……」
なんか声が聞こえる。俺死んだはずなんだが……。取り敢えず応じる。
「断る。もう少し寝かせて……」
「あなたは小学生ですかっ!早く起きなさい!」
「痛い痛い!起きるから!起きるからほおを引っ張らないで!」
病みあがりの俺を思いっきりつねりやがった。まだ痛え。目を開けると、真っ白い空間に超絶美人さんがいた。こんな知り合いいたっけ ?
「私は女神です。あなたを異世界に転生させてあげましょう」
ほほう、女神ねー。うん、なるほど分かった。つまり……
「これは夢だな。早く覚めろ、俺」
「さっき痛いって言ったじゃないですか!もう一度つねりましょうか!?」
「あ、そういえば。じゃあほんとに死後の世界?」
「まあ、そうなりますね」
マジか……。ちょっと面白くなってきた。
「で、転生ってのは?」
「私女神なんですけど……。転生とは、文字どうり異世界に生まれ変わらせることです」
ってことは、ラノベや漫画みたいな展開ってことか。
「それで?」
「転生先はさまざまなのですが、今回は魔法や剣がある世界、シャングリラです。あなたの世界でいう、
RPGのようなところです」
「王道過ぎるだろ……。で、勇者になって世界を救え!みたいな?」
「いえ、コースが2つあります。一つは、あなたが言ったように勇者として、もう一つは、一般人としてです」
なるほど。選べるようになっているのか。じゃあ答えは決まっている。
「どちらに……」
「一般人だ。」
「……本当によろしいので?」
「ああ」
だってーーーーー台本どうりなんてつまらないだろ?
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「では行きますよ?」
「ああ」
「ランダムで飛ばすので、どこに飛ぶかはかは分かりませんが、無事を祈っています。……では!」
「……なあ、最後に聞いてもいいか?」
あたりに幾何学的な模様が浮かぶ。もう時間はない。だからずっと気になっていたことを聞く。
「ーーーどうして俺を選んだんだ?」
ーーーーー転生させるならなぜ俺を?その問いに女神は、
「面白そうだから……ですかね」
誰もが恋に落ちてしまいそうな笑顔でそう言った。そして、俺の視界は白く染まっていった。
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目を開けると、辺りには地球にはない赤黒い土。空も赤く、世紀末のような世界だった。だが、
それよりもやばいものがあった。
「テンプレは嫌だと言ったが……」
巨大な足。鋭い鉤爪。恐竜にも似た巨大なトカゲ。そんな魔物らしきものが……
「これはないだろっ!?」
「GYAAAAAAAAAAAA!!」
俺の目の前にいた。