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神鳥使いと呼ばれた男  作者: TUN
第三章 狂いし戦の虜、闘神の流儀
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116話 暴露

 ◆◆◆




「なんか騒がしい音が聞こえt…うおっ!? どうしたんだそいつら!?」


 俺が片づけをしている最中に、一足早くシュトルムが俺の部屋へと入ってくる。

 ノックがなかったが…まぁやましいことなんぞしていないし、第一騒がしくしていたからそれは仕方ないだろう。


 取りあえず、シュトルムに向かって言葉を投げかける。


「ん? いらっしゃい。コイツらは気にしなくて大丈夫だから」

「いや気にするだろっ!? なんでまたこんなことを…」

「…なんか最近鳥たちの間で流行りの姿勢なんだってさ。好きでやってんだよコイツら。まぁヨガみたいなもんだ」

「「(そんなわけあるかっ!!)」」

「へー…変わった一面もあるんだな、コイツら」


 空気を読んだのかは分からないが、シュトルムが納得したようなことを言っている。

 もしくは…触れない方がいいのかと判断したのかもしれないが…それを知る術は俺にはない。


 まぁとにかく…


「そうなんだよ…。まーまー、細かいことは気にすんなって。取りあえずそこに突っ立ってないで座れよ」

「あ、ああ。そうさせてもらう」


 俺が促すと、シュトルムは空いている椅子へと腰掛ける。


 お客様1名入りました~。




 ◆◆◆




 数分後…


 コンコンとノックの音が聞こえ、俺達がそれに反応する。

 まだ来ていない女性陣が来たらしく、部屋に入るように促すと…


「ポポ…ナナ…!?」

「…えっと……?」


 やはりこちらも例の2匹が目に付いたのか、驚きの目でそちらを見る。


 う~ん、セシルさんとヒナギさんには流石に怒られるか? コイツらのこと結構可愛がってるし…。


 ふとそんなことを思っていると…


「…それも可愛い」


 セシルさんが2匹を見てポツリと言う。


 あ、どうやら怒っているわけでないっぽい。

 セシルさんの感性がどうなってるのかは分からないが、ポポとナナがどんな状態だろうが、可愛ければ良いという認識なんですね。

 ヒナギさんは…どう反応するか分かってないだけか。まぁそれが普通の反応だけど。


 セシルさんがほっこりした顔でポポとナナを指でツンツンしている横で、ヒナギさんは苦笑いで立ち尽くしている。


 …ヒナギさん、それでいいんですよ。見て見ぬフリしてくださいな。


 ヒナギさんに心境を考えつつ、こちらもシュトルム同様に椅子へ座る様に促した。




「…まぁいいや。全員揃ったことだし…話を始めますか」


 取りあえず、全員揃ったので話を始めることにする。

 ポポとナナの拘束は解除して、今じゃ自由の身だ。頭に血が上ったらしくクラクラしているが、もう全員が話を聞く姿勢をとっている。


「それで…一体どうしたの? 私たちに話したいことって…」

「うん、それなんだけどね…。まず最初に…集まってくれてありがとう。まどろっこしいのは嫌だから単刀直入に言うけど、今回集まってもらったのは俺のことについて皆に伝えておこうと思ったことがあるからなんだ」

「ツカサの……?」

「…やっぱり、何かあるんだな?」

「…まぁな」


 シュトルムは何か思うことがあるのか、的を得たような顔でこちらを見てくる。


 …一昨日も感じたことだが、バカな時と真面目な時の差が激しすぎるんだよな…コイツ。

 なんというか…ギャグ担当でありながら真面目な役もこなす奴というか…。まぁそんな感じ。


「あの…今まで話してくださらなかったのは知っていますが…どうして話す気になられたのですか?」


 ヒナギさんから、俺が今回話す理由の説明を求められる。

 以前俺のことについて聞かれたことがあったが、その時は結局はぐらかして話を終わらせてしまっていたため、ここにきて話す気になったことに疑問を持たれても仕方ない。


 俺は、ヒナギさんへとその返答をする。


「皆…普通なら話さないようなことを俺に話してくれましたから。シュトルムは精霊のこと…。セシルさんは心を見抜く力があることを…。それは、俺を信用しているからだと言ってくれましたから…なら俺もそれに答えなきゃなって…思ったんですよ」


 シュトルムとセシルさんの顔を見ながら、俺は説明する。


 これは…純粋にそう思ったことだ。

 家族以外に信頼のおける人が今までいなかった俺に、初めてそう思える人達が現れたんだ。

 こんなこと…もうないかもしれないからな…。


「あの…私が聞いてもよろしいのでしょうか? 私…何も…」


 ヒナギさんが俺を見て言ってくるので、俺はヒナギさんへと向き直り話かける。


「いいんですよ。ヒナギさんも、一昨日のあの時言ってくれたじゃないですか。信じるって…。俺もヒナギさんを信用してますから、聞いてください。…というか、トウカさんにはもう知られちゃってますから…ははは…」

「え?」


 俺のことを一番早く言い当てた人を思い出して苦笑する。


 まったく、あれは予想できんかったわ。


「トウカさんにはバレちゃったんですよねぇ…まぁ運が悪いというか…。まぁそういうことですから、聞いてくださいよ」

「は、はぁ…?」


 よく分からないといった顔のヒナギさんを一旦置いておいて…


「えー…ではでは…驚かないで聞いて欲しいんだけど…実は俺……」

「「「………」」」


 少し間を空けて、皆の顔色を伺いつつ言い出すタイミングを探る。

 聞いている皆も俺のことを見つめ、早く言ってくれといわんばかりに真剣な眼差しを向けてくれている。


 それを見た俺は…


「実は俺……異世界人なんだ」

「「………えっ?」」




 俺が告げた言葉に、一人を除いて2人が驚きの声を上げたのだった。




 ◆◆◆




「……以上が、俺がこの世界に来てから今に至るまでの話…かな」

「「(パクパク)」」

「………」


 一通りの説明が、長かったのか短かったのか分からない間に、いつの間にか終わっていた。

 話した内容は俺がこの世界に来た経緯、神様の存在、俺の目的という感じだ。やはり内容が内容なだけに、インパクトが大きかったらしい。

 セシルさんとヒナギさんが口を開けて絶句している。…が、シュトルムは対照的に至って平静を装っており、腕を組んでジッとしている。


 そして…


「まさか…ツカサが異世界人だなんて…」

「お、驚きました…」


 セシルさんとヒナギさんが、俺の予想していたようなことを言っている。


 ですよねー。

 俺もそっちの立場ならそういう反応すると思うよ、うん。


 俺がうんうんと同情していると…


「…そうか、道理でな…」

「シュトルムさん…分かってたんですか?」


 シュトルムが、やはりといったような顔で声を漏らした。

 …全てが繋がった。まるでそう思っているような顔である。ポポがそれに驚いて聞くが…


「確証はなかったけどな。でも、お前…異世界語にすげぇ詳しかったからさ…それがどうも不思議で…」


 トウカさんにも言われたな…それ。

 お前にもそう思われるほどだったか…こりゃ隠せてない訳だ。俺のアホん。


「…俺の育った所の言語だからな、そりゃ当然だ。…これでも結構バレないように意識はしてたんだが…」

「全然隠せてねぇよ。俺…異世界語に関しては結構知ってんだ。度肝抜かれたっつーの」


 シュトルムの言葉の右ストレート入りましたぁ~! クリティカルヒットすぎてカウンターする気力も起きねぇ…。

 俺の行動マジ無意味、危機意識全然足りてねぇ~。そして情けねぇ…。


 …だが、それがいい! それが神代クオリティなのさ! これは譲れないぜ!


 …冗談です。嘘ですよ? ちゃんとこれからは意識しますから………多分。


「…スマンな」

「しっかりしろよ? ………それと気になってたんだが…お前実際どんだけ強いんだ? …いや…今も十分すぎるんだが…。さっきの口ぶりだと…ステータス、半端ないことになってんだろ?」


 シュトルムが、先ほど俺が説明の時に言ったステータスについて気になったのか質問してくる。


 あぁ、気になる? やっぱ気になっちゃうん? 

 どうしよっかなぁ~…見せちゃおっかなぁ? 

 ふんふっふふ~ん♪ ぴーぴっぷるぅ~♪



 ……よかろう! お見せいたします。



 まぁ元より見せるつもりでしたけどね。証拠っていう意味で。

 先程食らったストレートのお返しを今くれてやろうぞ!


「ああ、笑っちゃうくらいヤベェぞ。…これ見てみ」


 俺はシュトルムに見えるようにステータスを開示する。




【神代 司(???)】


 レベル・・・2047  


 HP・・・・・10335

 攻撃力・・・・10285

 防御力・・・・12362(+1000)

 素早さ・・・・10315(+1000)

 魔力量・・・・17594(+1000)

 魔力強度・・・12377

 運・・・・・・40


【スキル・加護】

 体術 レベルMax

 剣術 レベル6

 槍術 レベル3

 斧術 レベル2


 魔法・火 レベル21

 魔法・水 レベル28

 魔法・風 レベル20

 魔法・土 レベル21

 魔法・光 レベル30

 魔法・闇 レベル32

 魔法・無 レベル35


 成長速度 20倍

 無限成長

 従魔師EX

 人間の魂(覚醒)

 神の加護

 ???の加護


【付与スキル】

 HP自動回復(特大)

 衝撃耐性(特大)

 忍耐力 レベルMax




「あ、また強くなってる…」

「…こりゃまた…とんでもねぇ…」




 俺のステータスを見たシュトルムが…呆れを通り越した声を漏らすのだった。

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