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御苦労様です

『進、この奥にはカタツムリのお化けがいるからな。食われないように気を付けろよ!』

「えっ!またまた嘘だろうルイ」

『カタツムリがいるのは本当さ。まあ、動かないし噛みつきもしないから安心して』

「ほらね・・」かなりビビってた進。

『あのでかいのがそうだ』

「ここからじゃでかすぎてよくわかんないな」

『そうだね』

「でもあんなのが本当に動き出したら恐ろしいな」

まだ怖がってる進。男だ、男だって言っても、まだまだガキなんだよね。

『あの奥のでかい3つのアンテナみたいなのが三半規管』

「アンテナ?」

『バランスのアンテナさ!・・ほいっと』

ルイは僕の体を突っついてきた。

「うわ!・・おっとと。危ないなあルイ。なにするんだ」僕はもう少しで倒れるところだった。

『お見事!進のバランスは完璧だ』

「なにそれ・・」


『少しもどって、鼻にいくトンネルをくぐるぞ!』

「えっ!耳と鼻ってつながってるの?」

『耳管っていうトンネルでね』

「時間・・わかったもんね!タイムマシンでしょ」

『???』

「・・・」


「相川さん、鼻の方も見ましょうか?」

「鼻ですか・・」


『進 、このトンネルが開くのは一瞬だからな!タイミングをみて一気に滑り込むぞ』

「よし!」


「あーうー!」夏子はでかいあくびをしてしまった。

「今日はお昼寝を邪魔されちゃいましたからね」

「うっ・・すみません」赤面。


『進今だ!』


「じゃあ鼻を見せてください」

夏子は少し顔をあげた。


「うわー!」

『うおー!』

二人とも勢いがつきすぎてるぞー!危なーい。

「ふうー」

『ふうー』

夏子が顔をあげてくれたおかげで、進は右の鼻の孔から、ルイは左の孔からそれぞれ顔を出したところで止まった!


「鼻の方は・・?」

「先生?どうしました!先生・・」

鼻から飛び出る進とルイの顔をみて、先生は気を失った!


なんか鼻がムズムズするわ。

「はっはっ・・ハクシュン!」

夏子の放ったくしやみに、進とルイは彼方に消えたのだった!


『痛ー、いったいどこまで飛ばされたんだ?・・あれ進、進、どこだー』

「うーっ・・ここだよ」

進は診察室の天井にしがみついていた!どうやったらそんなところまで飛んでいけるんだ!?


恐るべし進のママ!

ところで先生は・・?あーあ、まだのびてるよ。

これからこの先生は忙しいな!

眼科にいって、神経科にいって、歯もヤニで黄色いから禁煙外来もだな!御苦労様です。



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