危ない、逃げてー!
「少なくとも尻の穴から侵入して攻撃すれば、5時間は時間が稼げるってことだ」と平吉。
「平じい、それがどうかしたのかい?」とジョン。
「どうかしたじゃない!あの化け物を倒すチャンスが5時間もあるってことじゃ」
『うん、そう考えることもできるな!』
「巨大アントも生物だ、大気がなければ生きられないよな」とボス。
「なるほど、あいつを宇宙空間まで運んでしまえば!」とジョン。
「うんそれがいいわ!」とシンシア。
「可能か?この作戦は・・」
「可能なはずだ!」とシンジ。
「グレン、あんたの意見はどうだ?」
「確かに大気がなければ生きてはいけない!しかしどうやって運ぶんだ?あの巨漢を大気圏外まで」
「魔法だよ!」とジャン。
『よし、そうと決まれば早速作戦開始だ!』
「おー!」
「またおしりの穴・・今度こそ私遠慮するわ!」とシンシア。
「ダメだ!」とボスの一言。
「尻の穴から入るのか?あいつの体の中に」とグレン。
「ああ」
「臭くないのか?」
「・・我慢だ!」ラルフは言った。
「我慢・・」
「一緒に行くか?!」
「・・行かない」
「だろうな。ではあいつの気をひいてくれ!」
「あいつって、あの猛毒のデビルアント?」
「ああ」
「無理だ!だいたいどうやればいいんだ?」
「そのくらい自分で考えるんだ。いいか頼んだぞ!」ラルフは凄みをきかせてそう言った。
「マック、ミラー、リンサ、お前たち3人であのデビルアントの前に飛び出してくれ!」とグレン。
「えっ!そんなの無茶ですよ」
「たちまち猛毒の餌食だわ!」
「その前に逃げるんだ!」
「そんなあー・・」
「その隙にあいつらが尻の穴から潜り込む!」
「グレンも行くの?」とリンサ。
「残念だが私は・・行けない」
「グレン、どっちも無しって、ちょっとズルくないですか?」
「マックの言う通りだ!グレン、お前もおとりになるんだ」とラルフ。
「うっ・・」
「いいか、失敗をしたらグレンたちの命が危ない 。慎重にかつ迅速にいくぞ!」とシンジ。
『進、今回も頼むぞ!ちちんぷいぷい・・』
「それ、ちょっと違うんだよなあ・・」
「くそー、こうなったらやけくそだ!ルイ、俺を元の姿に戻してくれ」とグレン。
『わかった・・えい!』
「お前たちしっかり頼むぞ!俺があの化け物の気をひいてるうちに、さっさとケツの穴から潜り込めよ・・」
「いやに張り切っとるな!」と平吉。
「空回りに終わらなければいいけど」とシンシア。
「とにかく隙を見て一気にいくぞ!」とラルフ。
そしてグレンとその仲間は、デビルアントの前に姿をさらけ出した。
「おい化け物!俺が誰だかわかるか?お前をこの世に送り出してやった恩人だ」
「グレン、デビルアントは言葉が理解できるの?」とリンサ。
「色々特殊能力をもつ化け物だ。俺は理解してると思う!」
「怪しいなあ・・」とミラー。
「絶対怪しい!」とマック。
「そうよね」
ギョロり・・デビルアントがこちらを振り返った。そしてゆっくりゆっくり近づいてくる。
「俺の名はグレン!お前の産みの親だ。わかるか・・」
すると、デビルアントは歩を止め首を傾げるようなしぐさをした。
「えっ!通じちゃったの?」とリンサ。
「まさか・・」
「チャンスだ!跳び移るぞ」
「進!」
「プリプリ・パラパラ・えい!」
尻の穴は見事に拡がり、進たちは侵入に成功した!
「攻撃開始!」
「おー!」
すると、急にデビルアントの目つきが鋭くなった!
「やばい、攻撃態勢だ!」とミラーは叫んだ。
「グレン、逃げるんだ!」とミラーも叫んでいた。
「グレン!」リンサも叫んだ。
デビルアントはスピードを上げ、まっすぐグレンに向かってきた!
「危なーい、逃げてー!」