表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/68

耳の中に侵入だ

『進、今日は学校休みなのか?』

「うん、なんとか記念日でね」

『そうか、面白い記念日だな』

「そうだね・・?」

『よし今日は耳の中を探検だ!』

「耳か・・OK」


ん?ママがひとりで何か食べてるぞ・・。饅頭だ!いつもひとりで食べてるのかな?

「あー美味しかった。もう一個食べちゃおうかなあ。でもそうしたら進の分が無くなっちゃうから・・やめとくか。太るしね!」

とかなんとか言って・・あっ眠ちゃったよ!

食べて眠る、こりゃ太っても仕方がないな。

『進、チャンスだぞ』

「よし」

僕たちはジャンプしてママの耳たぶに乗った。

『進ついてこいよー!』そう言ってルイは耳たぶのカーブを滑り降りて行った。

なかなか面白そうじゃん!ジェットスライダーだね。

僕も行くぞー「トリャー・・」

ボクのからだはどんどん加速して、カーブを曲がっていく。

「あっ!ルイどいてー・・」

『うわー・・』

「あれ・・」ルイが吹っ飛んじゃった。

『こら!進、何をするんだよ』

「ルイが、どいてって言ってもどかなかったからさ・・」


いよいよ、ヘッドライトをつけて耳の中に侵入だ。

「ちぇ、またジャングルかよ・・」

『今度のジャングルは意外とフワフワだぞ!』

進は手で弾力を確めた。「本当だね」

『だろう、進にも同じところがあって、そこでボクはいつも昼寝をしてるんだ』

「ふーん」


なんだ、ゴツゴツした岩がここにもいっぱいだ!これはもしかして・・。

「ルイ、一応聞くけど、このゴツゴツした岩は?」

『耳垢!』

・・だよね!


「あれ?行き止まりじゃん」

『これは鼓膜だよ!』

「鼓膜かあ・・そうだ、今日は耳の中の探検て聞いてさ、いいものを持ってきたんだ!」

『なんだよいいものって?』

「いいからいいから、見ててよ!」

進は笛を口にくわえ、おもいきり・・。

『やめろー!進!!』

ピーーー!!


「ギャー!」物凄い爆発音にママは飛び起きた。

「何なの今の爆発は?機関銃、ダイナマイト・・」


『進、ためだよここで笛なんて吹いたら!』

「何で?」

『耳の中のまして鼓膜の隣で、あんな大きな音を出したら、ママには物凄い音で伝わるから!』

あちゃー、本当だ、ママが飛び起きた!

ちょっとやり過ぎたね。ごめんママ。


「ルイ、ここから先はもう行けないの?」

『これで鼓膜に穴を開ける』

ルイはのこぎりのような腕を高々と突き上げた!

うわ、怖っ・・。

「鼓膜に穴なんか開けて大丈夫なの?」

『ほんのちっちゃな穴だ。すぐ治るさ』

「そう、なら安心だ」

そしてルイは、穴あけの作業に取り掛かった!


「あれ、なんか耳鳴りがひどいわ!それに痒い。耳かきはどこだったかなあー・・」


ごそごそ、ごそごそ。

『あっヤバイ、耳かきの音だ!』

「耳かきの音?」

『進、鼓膜になるべくくっつくんだ。下手に動いたらあの耳かきにすくわれてしまうぞ!」

「えー!進は鼓膜にペタリとくっつき、じーとしていた」

『ふうー・・進もういいよ』

「あービックリした」

ママは耳が痒かったのか。よし手伝ってやるか!

進は耳の壁をゴリゴリとかいてあげた。これで少しはいいかな・・。


「あら、また耳鳴りだわ!こりゃあ耳鼻科に行かないと駄目だわ」


『よし、進穴が開いたぞ!』

「わかった」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ