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タバコはまだ吸えない

「あっ!誰だあいつら?」と進。

『シーっ!』


「死んではいないようだな」

「眠ってるんだ」

「アリも眠るのか?」

「生き物だもの!睡魔が襲っても不思議ではないでしょ」

「でカエリコのやつらはどうなったんだ?」とミラー。

「こいつが暴れまわったんだ、もうひとりとして生きてはいまい!」とマック。

「一応確かめましょう」とリンサ。

そう言って4人は巨大な穴を下りていった。


「見つからないかな?」と進。

『大丈夫!みんな小人なんだから』


「ん?誰もいないや」

「デビルアントが食べちゃったのかしら?」

「巨大になった分、腹もそれだけ空くってことかな」

「それにしてもきれいにたいらげたものね!」

そう言って、リンサは床に目をやった。そして一点を凝視した・・。

「リンサ、どうかしたのかい?」とロック。

「小人・・」

「なに?」

「いや、何でもないわ!」

小人・・なんているわけないもんね。リンサは無理矢理そう思うことにした。

「しかし、食べかすぐらい残っていてもよさそうなものだが・・」とグレン。

「そうですね」

「ひとまず表に出よう」


「ジャック星のやつらだ」

「隠れるぞ」

ラルフたちは石の後に身を隠した。

「やつら、あの巨大アントの始末はどうするつもりなんだ!?」とジョン。

「目をさましたらまた暴れだすものね」とシンシア。


「デビルアントの役目は終わった」

「デビルアントの活動時間はきっちり6時間。あとは自然に鼓動が止まる」とリンサ。

「ああ」

「そんなプログラムまで仕込んであったのか!」とマック。

「あれ?マック、知らなかったのか」

「うん、ミラーみずくさいぞ、教えてくれないなんて」

「いや、てっきりマックも知ってるもんだと・・」

「それにしても、たった6時間の命だなんて気の毒な気もするけどな」

「長く生かすにはあまりにも危険すぎる」とグレン。

「それもそうだな」


「なるほど、そういう仕掛けだったのか!」とラルフ。

「じゃあその時間をクリアすればいいってことか」とボス。

「あと4時間ぐらいね」

「なんとかいけそうだな!」とシンジ。

「あと4時間もタバコを我慢するのか」と平吉。


やがてその4時間が過ぎようとしていた・・。

「こいつまだ眠ってるよ!」と呆れるマック。

「あと数秒のあと数秒の命だというのにな」とミラー。

「そろそろか?!」

「ええ、あと10秒よ」


「あとどのくらいだい?タバコを吸えるのは」

「平じい、あと10秒ぐらいだよ」とジョン。


「グレン、時間よ!」

「うん」

これでデビルアントの最期だと誰もが思っていた。しかし・・。

「ん?こいつまだ生きてるぞ!」とミラー。

「なんだと?!」

「本当だ!まだ息がある」

「リンサ、時間は確かか!?」

「間違いないわ!」


「平じい大変だ!タバコはまだ吸えないみたいだぞ」

「なんで?!」

「まだ生きてるって!あの巨大アント」

「あちらさんもだいぶ慌ててるようだな」

「何かの手違いなのか」


これもデビルアントの自己成長の結果なのか!?このままでは、このカエリコに移り住むことなど不可能だ。かといって、この巨大な化け物が暴れだしたら手がつけられない。くそー、どうしたらいいんだ・・。


ジャック星人には、凶暴なデビルアントを黙らせる手立てがあると確信していたが、それが不発に終わるとなると事態は深刻だ!このカエリコを守り抜くことなど不可能だ!







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