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あと3日


「リンサ、カエリコにはまだ住民は残っているのか?」

「はい、おそらくまだ」

「それは愚かすぎる。自ら死を選ぶというのか」

「期限まであと3日ですね」とミラー。

「ところで地下の扉のことだが、何かわかったのか?」とグレン。

「それがシステムには異常は無かったんです。キングブラックフォールの影響でもなさそうで」とマック。

「気になるな・・」

「しかし、いくら扉が開いても、デビルアントが入る最後のボックスまでは開けられまい!あのボックスは言わば卵の殻、中のデビルアント自身が殻を破って出てくるしか方法はないのだから・・」

「ええ」リンサは軽く頷いた。


無人島では進、ジャン、ロックが魔法の練習に明け暮れていた。

「ロック、だいぶ強い魔法が使えるようになったね」と進。

「まだまだ進とジャンにはかなわないよ!」


『ロック、聞いていいか?』

「何をだい?ルイ」

『ロックのパパとママはいないのか?』

「うん、僕はパパとママの顔をしらないんだ」

『えっ!そうなのか』

「でも全然寂しくないよ!カエリコのみんなは、いつも僕に優しくしてくれるから」

『強いんだなロックは!』

「だから絶対に、カエリコのみんなを僕が守るんだ!」

『それで強くなりたいのか・・』

「うん!ルイのパパとママは・・」

『ボクもいない。本当はボクがパパとママのところから飛び出しちゃったんだけどね!ケンカしちゃってさ』

「そうなの・・」

「えっ?ルイもパパとママがいるの?」と進。

『当たり前さ!この世に自然発生したわけしゃないんだから』

「それもそうか・・で今どこにいるの?」

『さあ?』

「会いたくないの?」とロック。

『そりゃあ会いたいけど・・』

「じゃあ、今度3人で探しにいこうよ!ルイのパパとママを」

「そうだね!いいでしょうルイ」

『勝手にしな!』


「カエリコのやつら、キングブラックフォールがどうとか言ってたな!」とジョン。

「ブラックフォールって、光さえも呑み込んでしまうっていう!?」とシンシア。

「ああ、それて何だかの理由で、ジャック星がそのブラックフォールに急接近しているらしい」

「このままだと、その強大な重力に引き込まれてしまう」

「ジャック星人たちも必死なはずね!」

「そのタイムリミットがあと3日というわけだ」


「兄さん、俺はひと足先にカエリコに戻ってるよ」

「わかった!」

「パパ、僕も行くよ!」

「ジャンは進たちともっと魔法の腕を磨くんだ!最後にはお前たちの力が頼りになる」

「うん」

「ルイ、君の魔法でゴリラ達を小さくすることは可能かい?」とラルフ。

『基本的には人間だけだけど・・人間もゴリラも、元は一緒だから出来ると思う!』

「じゃあ一緒に来てくれ!」


「おい、そこの若いの、タバコでも吸いながら釣りでもしないか!」と平吉。

「釣りかあ・・いいね!でもさおも餌も何もないですよ」とジョン。

「海岸沿いを歩けば、そんなのいくらでも落ちてるよ」

「そうですかねー?」

「ほら見てみな!漂着物がいっぱいじゃ」

「あーあ、これなら適当なものがありそうだ!」

「私の分も探してくれよ」

そう言う平吉は、もうタバコをくわえている。

「はいはい、お任せください」


無人島にやって来たカエリコの人々も、色々工夫をして、ここでの生活を始めようとしていた。居住は無数に存在する大小の洞窟で、食料は海や山から調達して・・。

カエリコの無事を祈り、いつかまたカエリコに戻るのだという強い意思を持って・・。












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