06 私が相手です!
「アルちゃん、私には何も出来ないのですか? 彼女を助けたいのです!」
「君のその思いは本当かい?」
「もちろんです! 私に戦う力を下さい」
すると、アルはしっぽをくるりと回してマジカルコードを出した。
「それが君の力だよ。さぁ、かなたを助けるんだ!」
「はい!」
まひろちゃんはそう言って、マジカルコードを握りしめた。まばゆい光がまひろちゃんを包みこむ。
「なんですって?! 新たな魔法少女だと?!」
「よそ見をするなーっ!」
私はパンチを繰り出したが、そのまま掴まれ投げ飛ばされた。
「きゃぁっ!」
私は着地出来ず、まひろちゃんたちの近くに飛ばされた。
「いてて……」
横を見ると、まひろちゃんが変身していた。黄色を基調とした可愛らしい衣装だった。
「まひろちゃん、そのかっこうは……」
「かなたさん、私も魔法少女になれました。見てて下さい!」
そう言ってまひろちゃんはキラメキに向かっていった。
「今度は私が相手です!」
「何人こようが同じこと」
「はあぁっ!」
「くっ!」
まひろちゃんの拳がキラメキに当たった。その勢いに負けてキラメキがよろける。
「先ほどの娘とは力の入り方が違うようですね」
「私は少し武術を習っているので」
「なるほど……しかし、しょせんは小娘に違いない!」
「負けません!」
そして、まひろちゃんとキラメキはお互い拳や足技を繰り出して戦った。
「すごい。あのキラメキと互角に戦っている」
「まひろちゃん……」
私は見ていることしか出来なかった。
「しつこいですね!」
「くっ」
キラメキに攻撃されて、まひろちゃんはガードしたが私の所まで飛ばされた。
「お前たちの相手は、こいつらで十分です」
そう言うと、キラメキは指をパチンと鳴らし、炎の人影を大量に出してきた。
「ま、またあの技……」
「私に任せて下さい!」
すると、まひろちゃんは手を叩き両手に黄色い光をまとわせた。
「ミラクルチェーン!」
まひろちゃんのかけ声とともに、黄色い光の帯が炎の人影を捕えていく。
「今です、かなたさん!」
まひろちゃんに言われて、私はハッとする。そして私はステッキを構える。
「ライトシャワー!」
今度は炎の人影を全部消すことに成功した。
「ちっ……今日のところは退きましょう」
キラメキはそう言うと姿を消した。結界も解けて辺りは明るくなった。
「やばい! 人が来る前に変身解かなきゃ!」
私たちは慌てて変身を解いた。
「ふー。これでなんとか大丈夫だよ……」
私がほっとしていると、まひろちゃんが私の手を握る。
「では改めて、これからよろしくお願いします、かなたさん!」
「う、うん。よろしくね!」
こうして、私には心強い仲間が出来ました。
でも、このモヤモヤは一体なんだろう……
私は、まひろちゃんに気づかれないように胸に手を当てた。
キラメキは城の中を歩いていた。すると、前から紫色の髪の青年が歩いてくる。
「また失敗したようだね」
「ササヤキ……」
ササヤキと言われた青年はくすりと笑う。
「何がおかしいのですか!」
「いいや。よく何度も失敗して戻ってこられるなーっと思ってね」
「なんですって?!」
キラメキは怒りを露わにして、ササヤキに掴みかかる。
「僕に怒ったってしょうがないだろ? それよりも、ジャーク様がお怒りだよ」
「ちっ……」
キラメキは手を離すと、ササヤキに背を向けた。
「キラメキ、君にはもう後がないんだよ。だから、君にいいものをあげる」
「いいもの?」
ササヤキはキラメキに近づき黒い球のようなものを渡す。
「これはなんだ?」
「魔法少女を倒せる力だよ」
「それは本当ですか!」
「本当だよ。だから頑張ってね。ジャーク様も喜ばれるよ」
「わかりました……」
キラメキはそう言うと、ササヤキに背を向けて歩き出した。
「いい成果を期待しているよ……」
ササヤキは文字通り小さな声で囁いた。




