03 キラメキとの再戦
「キラメキ!」
「魔法少女、あなたにはここで消えてもらいます」
「待ってくれ!」
私がマジカルコードを握りしめていると、アルが飛び出してきた。
「アル! 探してたんだよ!」
「かなた、君は今すぐ逃げるんだ」
「逃げられると思うんですか」
キラメキはそう言うと、指をパチンと鳴らした。すると辺りは少し暗くなり、人の気配もなくなった。
「これは一体……」
「あなたたちを結界に閉じこめたんですよ。これで逃げられなくなりましたね」
キラメキはくすりと笑う。
「かなた、ごめんよ。巻きこんでしまって……」
「気にしないでアル。私は自分の意志でここにいるんだよ」
「どういうことだい?」
「アルは私を必要としてくれたよね? なら私もその気持ちに応えたい。だからアルを探してたんだよ」
「かなた……」
「ちょっとまだ怖いけど、私戦うよ!」
「ふんっ。ただの小娘に何が出来るんですか」
「ただの小娘じゃない。私は魔法少女よ!」
私はマジカルコードを握りしめた。すると、光が私を包みこむ。光がなくなると、私は魔法少女に変身していた。
「この前のようにはいきませんよ!」
キラメキは、また指をパチンと鳴らした。すると、炎の人影がたくさん出てきた。
「な、何よこれ!」
その人影は、どんどん私たちに近づいてきた。
「ひーっ! 近づいてこないで! ライトシャワー!」
光がいくらか消し飛ばしたが、数が多いようであまりきいていなかった。
「かなた! 人影を攻撃してもだめだ。元凶のキラメキを倒さないと」
「わ、わかってるよ。でも、これじゃ近づけない……」
「キラメキのところまで飛ぶんだ!」
「よしっ」
私は足に力をこめて、遠くにいるキラメキの所まで飛んだ。
「はあぁぁっ!」
思いきりパンチを繰り出したが、あっさりとガードされてしまった。
「そんな拳では私にききませんよ」
「くっ」
それから何度も拳や足技で攻撃したが、涼しい顔で防がれたり避けられたりした。
「くっ……全然当たらない!」
当たらないことに私はイライラしていた。
「もーっ! いちいち避けるなーっ!」
私はマジカルステッキを出して、キラメキめがけて勢いよく振り下ろした。
「なに?!」
それはキラメキの頭に命中し、ゴーンという音が響いた。
「それは物理攻撃する物じゃないんだけどね……」
アルは呆れ顔だった。私もまさか当たるとは思わないじゃない。
「お、おのれ……もう許しませんよ!」
肩を震わせていたキラメキは、怒りを露わにして私を睨んだ。そして勢いよく殴りかかってきた。
「きゃぁっ!」
私はガードしたが、そのまま吹き飛ばされてしまった。
「マジカルコードなど、どうでもいい。それもろとも消し炭にしてくれるわ!」
キラメキが指をパチンと鳴らすと、大量にいた炎の人影がキラメキの所に集まり、巨大な炎の巨人になった。
「えー! そんなのアリ?!」
炎の巨人は私たちめがけてパンチを繰り出してきた。私とアルはなんとか避けたが、次は炎を出してきた。
「ひーっ!」
「かなた! もう一度マジカルステッキを使うんだ!」
「わ、わかった!」
私は立ち止まり、マジカルステッキを持ち直した。
「ライトシャワー! 全力放射ー!」
「なんですって?!」
私は自分の全力を注ぎこみ、まばゆい光が炎の巨人とキラメキに向かっていった。
「巨人よ、受け止めなさい!」
炎の巨人はなんとか受け止めたが、だんだんと形が崩れていった。
「くっ……ここまでですか」
キラメキはそう言うと姿を消した。残された炎の巨人は光に包まれ消えていった。
「ふー。な、なんとか勝ったー……」
「どうやらキラメキは逃げたようだね」
「まぁ、こっちはそれで助かったけどね」
私はその場にへたりこんだ。でも、なんだろう。すごく視線を感じるような……
気づけばたくさんの人がいて皆私を見ていた。私はまだ魔法少女のままだったからだ。
私は途端に恥ずかしくなり、アルを抱えて全速力でその場から逃げ出した。
「は……恥ずかしかった……」
私はあの後学校の裏庭に来ていた。ここは滅多に人が来ないからだ。
「キラメキがいなくなって、結界が解けたからだろうね」
「くー……キラメキの奴めー……」
「それよりも、早く元に戻ったらどうだい?」
アルにそう言われて、私は慌てて制服に戻った。すると、学校のチャイムが鳴った。
「しまったー! 遅刻だー! じゃぁ、アルはここで大人しくしててね」
「わかったよ、かなた。あ、それと言い忘れたけどこれからよろしくね」
「うん! 私の方こそよろしく!」
そう言って、私は笑顔で教室へと向かった。少しして茂みが動いた。
「い、今のは私の夢なのでしょうか……」
ある1人の少女が私たちを見ていた。私は気づかなかった。この裏庭に私たち以外に人がいたことを。




