14 赤と炎の魔法少女・あかり、復活!
「はあぁっ!」
つばさちゃんは、ユラメキたちに攻撃をしかけたが避けられてしまう。
「なっ、しまった!」
「気づくのが遅いわよ!」
ユラメキがつばさちゃんに蹴りを入れる。つばさちゃんはとっさにガードしたが飛ばされてしまう。
「つばささん!」
「お前たちもよそ見をしている場合ではないぞ」
まひろちゃんとまこちゃんの所にマタタキがすごい速さで迫ってきた。
「ウインドネイチャー!」
「遅い!」
まこちゃんの風をものともせずに、マタタキは2人の周りを駆ける。
2人は身動きが取れず、マタタキは素早く打撃を食らわせた。
「きゃぁっ!」
2人は遠くまで飛ばされてしまう。
「まひろちゃん、まこちゃん!」
「君もよそ見はだめだよ?」
私ははっとして前を見た。
目の前にはササヤキと呼ばれた男がいた。
「さぁ、遊ぼうじゃないか!」
ササヤキは、黒い球のようなものをいくつも放ってきた。
「ば、バリア!」
私はとっさにバリアを出したが、たくさんある球を防ぎきれずそばで爆発した。
「きゃぁっ!」
「どうやら、戦いが始まったようだね」
生徒会室では、アルがあかりさんに話しかけていた。
「そうね。でも、私は何も出来ないわ」
「それは君が戦う心を無くしているからだよ」
アルは座っているあかりさんの膝に乗った。
「かなたたちを見ただろう。彼女たちのまっすぐな心を」
「えぇ。私も最初はあの子たちと同じだった。変身出来て1人で何でも出来るって思ってた」
あかりさんは話しながら、窓の外を見る。
「でも、それは違った。私は勘違いをしていたの」
「勘違い?」
アルの問いに、あかりさんは頷いた。
「魔法少女は無敵じゃない。私に必要だったのは、仲間だった」
「それが、かなたたちだよ」
「そうね……あの子たちとなら、また頑張れるかな……」
「君が戦いたいと思うなら。彼女たちの力になりたいと願うのなら」
アルはあかりさんの膝から降りて、あかりさんの方を見る。
「私はあの子たちと一緒に戦いたい! 仲間を失くしたくない」
あかりさんは壊れたマジカルコードを握りしめる。
「お願い、マジカルコード! もう一度私を魔法少女にして!」
すると、マジカルコードは光だし、ポンッと新しいブレスレットになった。
「さぁ、行くんだあかり。彼女たちの元に!」
「えぇ!」
あかりさんは頷くと、急いで生徒会室を出た。
私たちは3人の敵を前に苦戦していた。
「くっ……このままじゃやられちゃう……」
「口ほどにもないな。やはりまだ小娘だからだな」
「力の無駄遣いね。そろそろ終わりにしましょうか」
「待ちなさい!」
ユラメキたちが攻撃をしようとした時、あかりさんの声が響いた。
「あ、あかりさん?!」
「だめです! 早く中に戻って下さい!」
私とまひろちゃんが止めたが、あかりさんはそれでも前に出た。
「おや? 確かお前はジャーク様に負けた女じゃないの?」
ユラメキは首を傾げた。
「確かにそうよ。でも、私の仲間を傷つけるのは許さないわ!」
「はっ! マジカルコードの無いあんたなんか怖くないわ」
「それはどうかしらね」
あかりさんは右手を胸の前に持ってくる。そこには、新しいマジカルコードが光っていた。
「なんですって?!」
「今度は私が相手よ!」
そして、あかりさんはマジカルコードを握りしめた。
すると、たくさんの光があかりさんを包みこみ、光が消えたら、あかりさんは変身していた。
赤と黒を基調としたタキシードのような衣装で、所々に炎のマークがついていた。
「か、かっこいい……」
私はただただ見とれていた。
あかりさんは、勢いよく駆け出し、素早く蹴りを入れた。
「くっ……」
「これならどうだい!」
ササヤキが私に放っていた黒い球を、あかりさんは持っていた剣で全部斬りさいた。
あかりさんの後ろで爆発し、その勢いでササヤキに拳を繰り出した。
「うわっ! 僕の攻撃を利用するなんて! マタタキ、後は頼んだ!」
「小娘1人で何が出来る!」
「あかりさんは、1人じゃないわ!」
私は立ち上がり、マジカルステッキを構えた。
「ライトシャワー!」
「なに?!」
マタタキは素早い動きで私の攻撃を避けた。
「小娘が……余計な真似を!」
「マタタキ、油断したらだめよ」
「じゃぁ、僕は先に帰るよ。ジャーク様にも報告があるからね」
「はぁ? なに言ってるのよ」
「逃がさないわ! ファイヤーブレード!」
3人が言い合いをしている時、あかりさんは剣から炎を出し、ユラメキたちに放った。
「ちっ!」
ユラメキはとっさに砂の巨人を作って攻撃を防いだ。
「ふんっ。今日のところは勘弁してあげるわ。次はないと思いなさい!」
ユラメキはそう言うと、残りの2人と共に姿を消した。
「た、助かったぜ」
「一時はどうなるかと思いましたが」
「皆、無事でよかったです……」
皆ほっとして笑いあっていた。私は少し遠くにいたあかりさんに近づく。
「あかりさん、助けてくれてありがとうございます! 変身出来たんですね」
「えぇ。あなたたちのおかげよ。私の方こそありがとう」
「そ、そんなお礼なんて……」
私が慌てていると、まひろちゃんが喜びの声を上げた。
「なら、これで魔法少女部ができますね!」
あ、やっぱりその名前でいくのね。私が呆れていると、あかりさんはくすっと笑った。
「それなら、あの小屋も使えるようにしないとね」
「もちろんです! これから忙しくなりますよ」
まひろちゃんはやる気十分だった。それを見て私たちはまた笑いあったのだった。




