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第3話 「よくわからないけど…」

 思わぬ形でメイド長という役職で仕事をすることになった僕はメイド娘の八田桜と一緒に三ノ宮から電車で神戸駅まで移動して、そこから新幹線で新神戸から東京まで乗って移動している間に僕は桜から新幹線に乗ってすわってすぐに渡してくれたメイドカフェさくらの勤務内容資料と言うものをページすつ読んでいた。


 「桜、定休日が火曜日で、メイド長は週5回女長は週4回の勤務って言うのは書いてあるけどメイド長の1日の勤務時間は7時から24時までってすごく長いんだね。 」


 苦笑いしなから僕がそう言うと、桜がめずらしく苦笑いしながらこう話す。


「そうなんだよ。中間で2時間休みはあるけど、実質15時間を毎日仕事しないといけないのが、だるくてね。従業員の勤務計画を1人で考えたり、今月の売り上げは、どのくらいになるのかを毎日の売り上げを見なから考えていかないといけない上に食材の材料は全部メイド長が買いに行くことにもなってるからこれもしんどかった。」


 そして僕が勤務内容資料を読みなから桜にこう言う。


「それはしんどいよね。他にも従業員の1日の記録や従業員の相談に加えて、定期的、だいたい1週間1度ほど価格の見直しもメイド長の役職に書いてあるんだけど・・・」


「営業中、ほとんど顔を出さずにすむ代わりに細かな仕事が山積みっていう感じだから。あと掃除も仕事だから大変だし、従業気がしっかり仕事しているかどうかも見ておく必要があるから、やることが多すぎてあたいを含めて 従業員もいくら上の役職のメイド長とはいえ、なりたがらないって言うわけ」


 桜の苦笑いとしんどそうな表情をしながら話してくれていた内容を聞いた僕は、署名という名でだきた理由が、これでだいたいは理解出来てきたが、気のため桜て訪ねてみることにした。


「そう言うことなんだね。もしかしてそれで僕をだましてしまったと言うことなのかな?」


 するとさっきまでのキツそうでツンツンしている桜とは、大きく変わって、いきなり弱気な感じになりながらこう言う。


 「まぁ、他にも理由はあるけど、理由の1つであることには、まちがいないね。でもこの事が他の人にバレたらあたいは 仕事が出来なくなってしまう。手錠をかけられるのは、あたいの方だよな。それにあんたからあった戦力外通告することも出来てしまうから。そうなればあたいは父との約束をはたせなくなってしまう…」


 その話を聞いて女性をだましていったのには、何が深い事情があると思ったため、桜の背中を優しく触れながら力強くこういう。


「そんな桜は、桜らしくないんじゃないかな。よく分からないけど。それから僕がはっきりと言ってあげる。この事を2人だけの内緒にして僕が桜を戦力外通告、つまりクビにしなければ、桜は今まで通り続けられる。そうすれば僕にはよく分からないけど、桜と桜のお父さんの約束もはたすことが出来るようになる。これが答えじゃないのかな。話をきいて10秒で答えが出たんだけど…」


僕がそう言うと桜は、いきなりさっきまでのきつそうでツンツンした表情に戻って、でもそこには泣きそうな涙目になりながら僕にこう言ってきた。


「あんたって変わった人ね。絶対変わってるよ。せっかくだまされた事を警察に通報したら、あたいはつかまるのに… あっ、お金がほしいんだね、それならあたいたくさん貯金してるから200万円ぐらいならたました責任としてやるけど。」


 桜が言ったことに対して僕は、桜が泣きたい状態になっていることが分かったので、優しく抱きしめながらこういう。


 「お金なんて僕はそんな理由ではいらない。それに桜のことはよく分からないけど、一緒にこれから働きたいと思ってる。それに泣きたい時は泣いたほうが良いと思うよ」

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