第28話「ラブラブスーパーパフェ」
この時、従業員たちは完全に仕事モードとして、すごくまじめな表情をしていて、開店時間になるとさっそく1人の男性がお店の中に入って来られる。
僕がその人に手指消毒を行うと、従業員全員がその男性に笑顔でこう言う。
「お帰りなさいませ、ご主人様!お好きなお席におすわり下さいませ」
すると女長である桜が、その男性に1つのメニュー表を渡しからニコッと笑顔を見せながら説明する。
「初めてのお帰りですよね?ここではメイドを指名することも可能ですが、いかがなさいますか?」
桜がそういうと、その男性は少し考えてから、桜に返事をする。
「それじゃ俺は妹キャラが良いかな‥。ツンデレも良いんだけど、やっぱり妹の方が好きだから」
「かしこまりました。それでは妹キャラである石塚さんに交代させていただきますね」
桜がそう言ってから、奈々がゆっくりと歩いてきてやってくる。
「指名してくれてありがとう、お兄ちゃん!あたしは石塚奈々って言います。奈々ちゃんって呼んでくれて良いよ!」
するとその男性がすごくニヤニヤしながら奈々に話しかける。
「ありがとう。それじゃ奈々ちゃん、おすすめのメニューって何かな?」
奈々は、いきなりすごい作戦に出てきて期間限定メニューの用紙を急いで用意してきて、ものすごくかわいい表情をしなから男性に話しかけていく。
「うーん、そうだね。あたしのおすすめは今だけやっているラブラブスーパーパフェかな?最後にかけるホイップクリームは、あたしが気持ちをいっぱい込めてかけていくよ。ねぇ、ねぇ、どうかな?」
ちなみにこちらの「ラブラブスーパーパフェ」は奈々が自ら考えたものである。
バニラのアイスクリームが丸くなってる形が3つとチョコクッキーとプリンが付いている内容で、消費税込みで3,500円の価格となっている。
メイドカフェの定番メニューであるオムライスが当店では540円なんだけど、その約6倍以上するため、初めてのお客様にとっては困ることになるだろうと思っていた。
しかしその男性は、奈々の事をすごくうれしそうに少しみつめてながらこう言った。
「それじゃこのラブラブスーパーパフェ1つお願いしようかな‥。どんな感じなのか気になるし‥」
その事を聞いた奈々は、すごく嬉しそうにしながら大きな声でこう言う。
「ありがとう!お兄ちゃん!好きだよ。それじゃちょっと待ってね、今、さくタッチで注文かけるからね」
さくタッチとは、メイドカフェさくら専用の注文時に使う機械で見た目は、スマートフォンと変わらない5インチである。
指で直感的に操作するところは、スマートフォンに似ているが、こちらは僕を含む従業員のみが所持しているためお客様は無断で使用することが出来ない。
これは安全面などの理由の観点からそのようになっている。
ちなみに注文メニューは店内にある調理室で厨房の方が作っていて、この間に奈々は、こちらもメイドカフェの定番の一つと言って良いかもしれないチェキをポケットから取り出す。
そして奈々は笑顔で、その男性に勧めていく。
「今、注文したからちょっと待ってね!今のうちにあたしの思い出のチェキはどう?1枚1,000円だけど・・・」
するとその男性はすごくうれしそうにしながらピースのポースをしなから奈々にこう言う。
「1枚1,000円?もちろんする!だって奈々ちゃんすごくかわいいし、チェキほしいよ、俺」
奈々は、さっそくそのチェキを汐花に渡して、男性と奈々は2人並んで一緒にピースのポーズをしてから、汐花が声をかける。
それからチェキを撮影していき営業開初日は、順調な滑り出しとなった。
「それじゃ行きます!はい、ポーズ!」




