第1話 「署名のはずが‥」
桜が満開である4月15日、そうしたら桜が散り始めてしまうと言った時期である。
そして入学式・入社式終えている時間であるのだが、僕は仕事が見つかっておらず、色んなところ を受け続けていた。
「これて20日目の面接、つまり20社目だって言うのに1次選考すら通らずっていったい何がいけないんだよ!」
自宅のポストに届いていた通知書を見て、自宅前で一人でため息をつきながら下を向いてつぶやいている僕。
僕の名前は小川将史。28才。この春、なんとか1人暮らしを始めることが出来たのだが、悲しいことに貯金が、あまりないため、仕事を探さないと早くも生活が出来なくなってしまう状態である。
「とりえず近いし、気分をこれ以上落とさないためにも歩いてみるとか」
そうつぶやいてから僕は自宅から徒歩8分くらいにある駅で歩いてみると、平日にも関わらず人が多い状態で、近くに仕事を探せるところがないかを探そうとすると、いきなり1人の美人な女性から後から声をかけられる。
「すいません、署名活動をしているのですが、名前と住所を書いてもらえないでしょうか?この1枚の署名が揃えば、新しいお茶の間発が決まります。 どうかよろしくお願いします。」
僕が後をふりむくと、その美人な女性に、必死で頭を下げて今にも泣き出しそうな表情だったので、僕は
カバンからペンを取り出して名前と住所を書きなからこう言った。
「名前と住所でよろしければ書きますよ。新薬が出来ることは、すごくうれいことですからね」
そして全て書き終えると、泣き出しそうな表情をしていた女性は、急にものすごく笑顔になりだから僕に言う。
「ありがとうございます。これであなたは今日からメイド長です」
僕は、この頭の中がまっ白になってしまった。なぜなら新薬が出来ると聞いてサインしたからである。
「ちょっと待ってください。 僕は新薬が出来るときして署名させてもらったんですけど」
苦笑いから僕がそう言うと、その女性は、いきなり態度を変えてキツそうな表情をしながらこう言ってくる。 「これは東京にあるメイドカフェさくらのメイド長になる契約。このが本当に出来ると思ったの?
そんなわけないっしょ。あんたが署名してる時、あたいメイト長契約書と書いてるところを紙で折って隠してたの。嘘だと思うならひろげるから見てみれば良いじゃん」
そう言われてよく見てみると、そこにはメイドカフェさくらメイド長契約同意書と書かれてあった。
そして僕は少しキツめの表情をしたからその女性にこう言う。 「確かに書いてるけど、僕にメイト長なんて無理ですし、これって僕をだましたことになりますよね?しかもここは三ノ宮で、このメイトカフェがあるのは東京。僕には出来ませんし、これは無効です」
するとその女性は、カバンから1枚の用紙を取り出して言ってくる。
「月の給料120万円+出来高制度に加えて2年契約保証つき、さらに医療費基本料。つまり年間で1440万円 と2年間の保証がついてるんだけどね。無職のあんたにとっては一気に天国のような生活が出来るチャンス。 そんな簡単に無効なんて良いんか?確かにあたいは、あんたをだましたから警察に通報されれば、あたいはつかまるけど、その代わりあんたはこのまま生活出来なくなるのも決まってしまう」
その話をきいた僕は少し落ちついた表情をしながら、その女性にこう言う。
「それならどうして僕をだましたのですか?
その理由を教えてもらえませんか。あと僕はメイドカフェに実際に行ったことはありませんけど…」