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ヒアリング・・・

フリー編

JCLチームとして私もヒアリングを受けることになった、

その日の夜、契約の件でZ社の川原社長と食事をする予定となっていた。プロジェクトの行方、契約の行方、そして、私の仕事はどうなってしまうのだろうか?

【ヒアリング・・・】

林田:「時間ありがとう。JCLのことを教えて欲しいだけどね。皆さん、それぞれのサブシステムのことはもちろん分かってるのだけども、全体の部分をほとんど誰もみてないから。佐藤さんがJCLを対応してて、ここが課題だとか、こうしたら良いとか、感じたことを教えて欲しいんだよね。」


私:『はい。私ももう少しで入場して1ヶ月になると思いますので、その中で、お伝えできることはお伝えしたいと思います。』


私は今まであったことを、一通り伝えた。

良いことも、悪いことも、ただ、誰かの悪口にならないように言い方には気をつけて。


私が担当してたJCLの部分で言うと、H社の汎用機のJCLを作ったことがある技術者がほとんどいなかったことで発生している問題が多い。

さらに、そのJCL全体を見て、サブシステム内やサブシステム間で調整する人もいなかった。


そのため、プログラム単体で考えると正しく動くが、結合試験のように、出来あがたったプログラムを数本続けて実行すると、先に動いたプログラムでアウトプットされるデータを、次のプログラムでインプットしても、データの整合性がなく、結果、おかしな動きになってしまう。ということが多かったのだ。


あと、香取さんの請求サブシステムの帳票のように、日本語を扱えることを誰も知らなかったり、H社の汎用機特有の設定方法を知らずに、別のやり方をしてうまくいかず時間だけ過ぎていく、ということのように、知っていればなんともないことに苦労して、結果、うまく進んでいない状況が多く見られた。


林田:「そうだよね。まぁ、我々がH社の汎用機を取り扱うということはないから、そういった点は、知っている人に助けてもらわないといけないな。」


【JCLチーム】

私:『あとは、時間がないから結果的にそうなっているのは理解できるのですが、試験にかける時間が少ないような気はしています。単体試験でしっかりJCLを動かしていればABENDするだろう、というプログラムもいくつかありました。』


林田:「なるほど。」


私:『おそらくですが、プログラムが正常終了するように、単体試験でプログラムがABENDしたら、JCLの方を直してうまく動いた、という報告をしているものもあるのではないでしょうか?』


林田:「たしかに、JCLを直せば、上手く動いているように見えるものもあるかもしれないね。」


私:『はい。ですから、JCL自体はジョブフロー通りに、データも仕様に合わせたものを作成し、そこから対象のプログラムのJCLを抜き出して使ってもらうなどのルールを決めたほうが、JCLのことを知らない人が多い現状では、合っているように思います。』


私:『正しく確認するためのルールなので、やり方は他にもあるとは思いますが。。。』


林田:「ありがとう。いろいろ話を聞けてよかったよ。佐藤さんにはJCLをまだ見てもらうことになると思うから、よろしく頼むよ。」


林田さんとのヒアリングは、予定の1時間を超えて2時間で終えた。


いままであったことと、現状と、そして、これからどうしたら良いか?経験の浅い私なりに伝えることができたと思う。

そして、「JCL見てもらうって、言ってたから、とりあえず仕事はまだありそうだ。」と少し安心しつつ心を引き締めた。


【Z社との面談】

夕方、仕事が終り、もう一件の大事な用事に向かった。

Z社の川原社長との面談だ。私にこの仕事を紹介してくれた営業の上田さん。

Z社はその上田さんが所属していた会社になる。


所属していた・・・そう、もう上田さんはいない。


少し関係が複雑だが、転職活動に行き詰まっていた私に、前職の先輩の奥さんがフリーで仕事をしている、ということで、紹介してくれた営業の方が上田さんだった。


その上田さんに連れられて、I社の飯田専務と会い、その飯田専務と一緒に町田さんと面接をした結果、今のプロジェクトに参画することができた。


プロジェクト参画後に、同じようにI社から参画している、同じ課金サブシステムの担当者である大川さんと、同じ個人事業主として会話をしていて、契約金額や状況がおかしいのではないか?と指摘を受け、その流れでI社の飯田専務が、いろいろ調べてくれた。


結果的に、Z社の上田さんは、Z社と私の間に、知り合いのD社と自分自身を入れて、お小遣い稼ぎとして懐に入れていた。。。ということが発覚し、上田さんはZ社を退職することになったのだった。


そして、今日、そのあたりの契約を整理?するために、Z社の川原社長と会う、という流れになっていた。


川原社長とは、下北沢の駅で待ち合わせをしていた。


【スーツの2人】

駅に着くと川原社長らしき人を探した。

下北沢の駅なんて、人が多くわかるのかなぁと思っていたら、また見知らぬ電話番号から電話が鳴った。


木本:「あ、Z社の木本です。川原と一緒にきたんだけど、あ、いるかな?スーツ着て2人立ってる分かるかな?あ、いたいた。」ガチャッ!


こちらが返事する間もなく、目があって電話は切られた。


下北沢の階段を上がった改札のところにスーツを着た中年の男性が2名立っていた。

川原社長が1人だとばかり思っていたが2人、ダンディな方が川原社長、髪の毛が中分けで中途半端に長い方が木本常務ということだった。


木本:「やぁ、こんにちわ。今日会えてよかったよ。」


私:『はい、よろしくお願いします。』


木本:「お肉食べれるかな?そこの焼肉屋でいいかな?」


私:『はい。どこでも大丈夫です!でもお肉は大好物です!』


喫茶店かどこかか・・・なんて、思っていたのだが、焼肉屋で打ち合わせ?をすることとなった。お酒飲みながら、契約のことをちゃんと話せるかな?と不安ではあったが、ついていくしかなかった。


【契約なんてららら】

席について、3人ビールを頼んだところで、川原社長が口を開いた。


川原:「いやー、今回は災難だったね。これからはうちでちゃんとするから、佐藤さんは心配しなくていいからね。」


木本:「ホントホント。上田のやつが変なことして、迷惑だったでしょ。」


私:『えぇ。まぁ。』


木本:「それでね。契約なんだけど、あと、1ヶ月ちょっと、12月末までは今のままでやるしかなくてね。」


私:『え?どういうことでしょうか?上田さんはもう連絡が取れなくなっているので、今まで通りと言われても、困ってしまいます。』


そう、先週の川原社長の連絡以降、上田さんはこちらからの電話には、もう出なくなっていたのだった。


木本:「あぁ、そこは大丈夫ですよ。お金のところはZ社からお支払いをするので。」


河原:「ただねぇ。うちもD社との付き合いがあるから、契約している分は、簡単には変えられないんだよね。だから、契約金額としては12月末までは今まで通り。だけど、支払いはうちからさせてもらうから。」


私:『・・・』


木本:「ほら、I社の飯田専務とも、取引がたくさんあるし、うちはそんなに心配いらないよ。」


さっき会って、この中分けの中途半端な長さの髪の中年に、いきなり焼肉屋に連れて行かれて、こんな話をされて、信用してくれ、と言われても、信用して良いのか悩むところだった。


とはいえ、現状、上田さんを探して、上田さんから手渡しで報酬をもらうよりか、Z社からもらった方がすこしはいいだろうと、消去法で決めるしかなかった。

そして、I社の飯田専務にも相談しておくことで、最悪の自体は避けれるのではないだろうか?とも考えたのだった。


木本:「ところで佐藤さんは、このプロジェクト終わったら、次どんなことやりたいの?」


中分の中途半端な長さの髪の木本さんは、焼き肉のせいか、さらに脂ぎった顔で、ニヤニヤしながら私に問いかけた。


「この業界、ニヤニヤしながら、目が笑っていない人が多いな。」

と思いながら、自分がやりたいことを、少し抑えつつ話し始めるのだった。


つづく


※この物語は経験をベースにしたセミフィクションです。


最後までお読みいただきありがとうございました!

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