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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第十一幕 最強の無法者が帰ってくる!! ヤァヤァヤァ!!

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プラトニックな愛に満ちて

 ルーシが離脱し、クールは大統領として裏社会に関われない。有力な戦力だった峰もセブン・スターズに編入となれば、今のスターリング工業、基証券も苦難に陥っているに違いない。


「そうかい。やはり私が復帰したほうが良いか?」

『そうしてくれると助かるぜ!』

「まぁ、無法者はどこまで行っても無法者だからな」

『?』

「自分の手を汚す感覚を忘れられないってことさ。愉快なリヒト」

『やっぱり社長は、何度死んでも社長なんだな』

「違いない。まぁ、骨抜きにされたスターリング・ファミリーになにができるか、って話だが」

『クールの大アニキも、峰の親分もいないからな~』

「そういえば〝レイノルズちゃん〟はなにしている?」


 ルーシは自身の超能力と魔術を融合させ、いわば分霊箱のようなクローン〝レイノルズちゃん〟を作った。見た目はルーシそっくり。クローンだからといえば当然だが、それらは総勢10000体造られており、ときにはルーシに反目する存在もいた。


『あの虚無僧(こむそう)部隊? 社長が全員反乱できないように、叩き潰したんじゃねェの?』


 なお、彼女たちは顔が見えないように虚無僧のような格好をしている。ルーシと瓜二つとなれば、色々問題が起きるからだ。


「いや、私にウイルスを打ち込むことで、一時的に反逆できないようにしただけだ。アイツらと私は、ひとつの心に複数の肉体を持っている。おかげでメンタルが安定しなかった」

『スオミ・アウローラ討伐の前日、そんなことしてたの?』

「あぁ。正直、時間がなさすぎた。そして、そのウイルスは私がこの世界へ戻ってきたとともに解除されているはずだ」

『ヤバッ!! アイツら、また社長に反乱起こすんじゃねェの?』

「そうだな。ヒトの魂は多種多様な側面を持つ。簡単にいえば、善意や悪意を持ったレイノルズちゃんがいるってわけさ」

『どうするつもりなの? 社長』

「分霊箱である以上、殺したら私の精神に問題が生じる。とはいえ……」

『とはいえ?』

「同時にいつでも制圧できる。もう魔力切れで意識失うこともないし、服従術式でもかければ良い」

『〝カイザ・マギア〟か』

「あぁ。魂を取り返す分には問題なかろう」

『なるほど。ところで、この番号メントちゃんのなんだけど』

「そりゃあ、メントの家に来たからな」


 リヒトは一瞬黙り込むが、


『なぁ、社長。プラトニックな愛を追求するのって良いことかな?』

「どういう意味だよ」

『いやー、おれまだメントちゃんとエッチしてないからさ~。セフレも作らんようにしてるし』

「好きにしろ」一刀両断だ。「さて、私が帰ってきたからには幹部会を開くぞ。ポールの顔も拝みたい」

『了解ッ! アニキにも伝えておくわ』

「あぁ、また会おう。我が〝ホーミー〟リヒト」


 電話を切り、ルーシはベランダから部屋へ戻る。


 メントは恋する乙女みたいな表情で、ルーシへ訊いてきた。


「な、なぁ。リヒトなんて言ってた?」

「プラトニックな愛を追求したいとさ」

「それだけ?」

「オマエらが答えを出せよ。私だって、君らの面倒見ていられるほど暇じゃないんだ」


 と嫌味を述べれば、


「あ、メリットちゃんが珍しく既読になった」


 ホープがそんなことを言ってきた。


「なんて送ったんだい?」

「ルーシが現れたよ、って」

「それで反応しないのなら、アイツはもう立派な性依存症だ」ルーシは冷めた紅茶を飲む。「で、なんて返事してきた? 久々にアイツへも会いたい」

「今すぐ行くって」

「どれくらいかかる?」

「1分足らずだってさ」

「なるほど。〝旧魔術〟を使う気か」


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