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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第九幕 我らの祖国、ロスト・エンジェルスを守れ
230/290

特殊部隊JPS(*)

 多量の妨害電波によって魔力による探知を避けるという駆逐艦が3隻、海の底から攻撃が可能である潜水艦が3隻。そんな第3艦隊は、魔力の濃度が濃すぎる所為でレーダーでの敵探知ができずにいた。


「中将、このままでは一切の前情報無しで突入することになりそうです」

「だろーな。スオミ・アウローラってヤツに征服されちまったが、ゲルマニア諸国にはいくつか強国がある。それらから兵隊を引っ張ってきたのかもしれねェ」


 ジョンは案外冷静だった。うろたえたところで情報が入ってくるとも思えないからである。


「まあ……いくら魔力が濃くても宇宙からの攻撃はどうにもならねェさ」

「宇宙方面軍のことですか? クール大統領の肝いりで設立されましたが、たった6,000人でなにができるのやら」

「それ言っちゃうとおれらだって5,000人だぜ? 数がすべてではないのだよ」

「我々は1年の半分以上を土ほこりまみれで過ごすわけですしね」


 独立部隊『ジョン・プレイヤー・スペシャル』。魔術総合軍中将ジョン・プレイヤーが率いるロスト・エンジェルス最強の特殊部隊は、その基準の厳しさと任務の過酷さ故にいつだって人手不足だ。


「とにかく、もう考えてる暇はない。こうなっちまうと近接戦必至だし……総軍に伝えておけ。おれらが生き残ることで“勇者なき平和”を守ってやろうって」


 ジョンはいつも通りジョイントを咥え、目を見開いてそのタバコみたいなものを吸い尽くした。目が真っ赤になり、ジョン・プレイヤーはニヤリと笑みを浮かべる。


「ディーさん。もうアンタの考えは古いんだよ」


 ジョンは立ち上がり、雨嵐吹き荒れるゲルマニア北海を航海する軍艦の船首近くに立つ。そして地面を蹴り上げ、彼は酸素が薄く感じるほどの距離まで登った。


「おめェら!! カイザ・マギア吹っ飛ばすんでしっかり身構えておけよ!!」


 突然の宣言だが、ジョンの行動にしてはまだ読みやすい。兵士たちは身体中にまとわりつく魔力を一時的に強め、ジョンのカイザ・マギアをやり過ごす。


「おい! 衛生兵呼んでこい!! 魔力全部抜き取られてチアノーゼみたいになってる!!」


 が、いくら精鋭といえども、ジョン・プレイヤーの魔力を皮膚で感じて魂が揺るがない者は限られてくる。カイザ・マギアは『一定以下の魔力量の者からすべての魔力を抜き取る』術式であり、魔力が尽きた者は皆酸素欠乏と高熱のときのようなめまいや頭痛に苛まれるので、下手すればジョンの行動は友軍誤射だ。


「これだけ魔力がありゃ露払いにァ充分だ。数千人単位で貼り付けてるみたいだが、これでゲルマニアの連中は侵攻能力を──」


 刹那、ジョンの頬を水分が伝った。空から降り注ぐ雨とは違う、何者かによる攻撃。


「──あーあ。こんなに兵隊ぶっ潰しやがって。スオミの馬鹿もこれは想定していなかったかもなぁ」


 それらはやがて煙となり、ジョンの身体に入り込もうとした。


「……おーお、アンタこそ後輩に()()()打ち込もうとしないでくださいよ。ディーさん」


ジョイントは◯麻です。ロスト・エンジェルスは異世界なので大◯愛好家がいても良かろうもん!!


いつも閲覧・ブックマーク・評価・いいね・感想をしてくださりありがとうございます。この小説は皆様のご厚意によって続いております!!

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