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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第九幕 我らの祖国、ロスト・エンジェルスを守れ
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”武人皇帝”スオミ・アウローラ

 この時点でルーシが覚えている前世といまの記憶を照らし合わせ、そういった結論になったらしい。レイノルズちゃんは思わず一歩足を引いてしまった。


「はい、そこ。動くなよ」


 が、今回に限ってルーシは特になにもしなかった。ただ注意するだけで終わらせ、その幼女は空をいきなり凝視し始める。


「スオミ、見ているか? 見ているのなら返事がほしい。私たちとやり合うか、大人しく暗黒大陸へ帰るか。どちらか決めろ」


 瞬間、レイノルズちゃんのひとりがテーザーガンでも喰らったかのように痙攣を起こし、その場にへたり込んだ。

 ルーシはタバコを咥え、「特使ってわけか……」とつぶやく。


 その取り憑かれたレイノルズちゃんを冷ややかな目で見つめていたが、やがて意識を取り戻す。


「なんだこの子。社長そっくりだぜ?」

「ルーシさん、なんでアンドロイドにヒトの魂が入っているんですか?」


 なぜか隣には最前の女と少年。まあ関係ないだろうと、ルーシも相手にしない。


「よォ!! ルーシ! 調子は?」

「お陰様で最悪だ。まさかオマエと、死を挟んでまで相対するなんてな」

「寂しいこと言うじゃねえか!! その能力を開発してやったのはどこの誰だ?」

「ああ、オマエだ。全部オマエだ」

「機嫌が悪いようだな? そりゃそうか。まさかあたしに勝てるとは思えねえだろうしな?」

「はあ……。決めたよ。必ず殺す。大陸の覇権と二度目の人生、すべて台無しにしてやるよ」

「そのままそっくり返してやるよ!! クソガキィ!!」


 互いに限界まで妥協点を絞りあった会談の末、やはり交互に相手を殺さないと話が進まないという結論に至った。


「さて、と。情報戦に負けていたことは精査するとして……パーラでも拾いに行くか」


 これ以上の戦力をスオミが導入したところで、ルーシたちの前に返り討ちに遭うのは必至。となれば、事実上MIH学園に現れた暴徒は鎮圧できたというわけだ。


「社長ォ!! パーラちゃんならメントちゃんに保護されたらしいぜ!!」

「そうか。ならいよいよ憂いがない……なんでオマエ、メントの連絡先持っているんだ?」

「おれァメントちゃんのボーイフレンドだぜ!? 社長が意識なかった頃に、付き合い始めたんだわ!!」

「なるほど。彼女は選べる権利も使えなかったわけだ」

「ひでェこと言うなよ!! 社長!!」


 喜怒哀楽が激しすぎる。なにかしらの薬物反応が出るに違いない。もしなにひとつ引っ掛からければ、それはきっと狂人という存在である。


「ッたく、きょうくらいしかMIH学園に来られないってのに」


 そんなヤツらに囲まれているものだから、不意に愚痴を口走ってしまう。


「え? 社長、病み上がりなのに仕事するのか?」

「そうだが?」

「なんの仕事するんだよ!! この愉快なリヒトも着いてくぜ?」


 ルーシは溜め息をつき、首を横に振った。


「ロスト・エンジェルスに対する()()()()()()の浄化だよ」

ベイスターズが快勝して気分が良いので更新です。

いつも閲覧・ブックマーク・評価・いいね・感想をしてくださりありがとうございます。この小説は皆様のご厚意によって続いております!!

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