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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第九幕 我らの祖国、ロスト・エンジェルスを守れ
210/290

メインヒロイン(笑)

 ファーストコンタクトのときから疑いをかけていたのであろう。記憶が一部抜け落ちているオリジナルだが、本質はなにも変わっていない。


 そんな3人は屋上へ到達し、メリットとホープが何者かによって治療を受けていることを知った。

 ひとりはピンク髪のロングヘア。横顔だけでも美形と分かる容姿をしている。

 もうひとりは赤髪の少年。東アジア系の肌色と顔立ちである。


「よっしゃ、これで社長もおれンこと思い出すべや──社長ォ!?」


 赤髪の少年がこちらに振り向き、コントみたいな驚愕をした。


「えーっ!? ルーシさんっ!?」


 片割れも、顔芸でもやっているのかと真面目な顔して言いたくなるほどに顔を歪ませた。


「……。誰、オマエら」


 なお、ルーシは全くふたりのことを思い出せない。最前からコミカル全開なふたりを見て、目を細めるしかなかった。


「社長! おれだよ、おれ!!」

「一周回って新手の詐欺かい?」

「詐欺で一緒にカネ稼いだこともあるじゃん!! 社長ォ!! リヒトだよ!!」

「まあどうでも良いが……おい。ヒトの身体に、泣きついて抱きつくんじゃねェよ!!」


 150センチ程度の身長の幼女が、170センチを優に超える男性を片手の力だけで壁へ放り投げた。リヒトという何者かは、「社長ォ!? 心まで女の子になっちまったのか!?」と良く意味の分からないことを抜かす。


 しかしそんなことは関係ない。大事なのはメリットとホープが無事か否かである。


「おい。オマエが治療したのか?」

「そうですよ!! ルーシさん!!」

「声を潜めろ。馬鹿じゃないのなら」

「そうやっていつも私を罵倒するのは良くないです!! この前も散々な目に遭いましたしね!!」

「知るかよ……。ああ、応急処置としては上々だな。しかし、コイツらも運が良い──」


 瞬間ピンク髪の女はルーシに抱きつこうと猪突猛進してきたので、ルーシは慌てることなく彼女の頭を殴り地面へ叩きつけた。


「我が娘たち、こちらへ来い」

「はい」


 薄暗く、開けない夜のごとく、ルーシは彼女たちの目を見据える。


「メリットの見立てだと外に20体のレイノルズちゃんがいたという。18体は私が潰し、2体はおそらくメリットが潰そうとした。ここでひとつ質問だ。オマエら、その2個体の信号を感じ取れるか?」


「それは──」

「おい」

「はい?」


 拳銃の引き金が引かれ、防御体勢でもなかったレイノルズちゃんの耳がちぎれた。


「お答えできません……なんて意見は求めていない。早く言え」


 耳から血を流し、激痛のあまり涙を流すレイノルズちゃんであった。

 されど、ルーシが照準を自分たちの頭に構え始めたため、すべて吐かざるを得ない。


「信号は……生きています……」

「そうか。ではふたつ目。オマエらを誑かした人形遣いは誰だ?」


 自分の魂がいきなり反逆を起こすことなど、あり得ない。ましてやその量が数十体とも数百体とも存在するなんて、論ずるにも値しない。

 では、ルーシと彼女の魂を分けられた者の脆弱な類似点とはなにか?


「オマエらの綱はスオミの“超能力”が引っ張っているんだろう?」

メインヒロインさん、シーズン3初登場

いつも閲覧・ブックマーク・評価・いいね・感想をしてくださりありがとうございます。この小説は皆様のご厚意によって続いております!!

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