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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第九幕 我らの祖国、ロスト・エンジェルスを守れ

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遠隔授業の終わり

 季節は4月。ついにメイド・イン・ヘブン学園が復興した。これで3回目の復活である。

 それに合わせて遠隔授業も終わりを告げた。良いことと捉えるか憂き目だと感じるかは生徒次第であろう。


「はーっ。一生オンライン授業が良かったよ~」

「そうか? また学校来られて嬉しいけどな」

「メントちゃんは体育会系だからね! 私は朝起きるのも大嫌いだし!」

「まあオマエは起こすのにも苦労するけどさ、それと体育会系って関係あるの?」

「あるでしょ! 女子野球部の3番ショートだから早起きできるんだよ! メントちゃん!」

「どういうことだよ……パーラ」


 実際、生徒内でも評価は真二つだった。


 ピンク色の地毛を金髪に染めている猫の獣娘(けものむすめ)パーラとしては半永久的にリモート授業が続いてほしかったし、いざ学校を目の前にしてもその意見は変わらない。


 対して緑色の短髪を持つAAカップの少女メントとしては、家にこもって退屈な授業を受けるよりも登校して身体を動かすほうが有意義であると信じている。


「あの根暗の不良趣味も来てるのかな」

「メリットちゃん、最後の最後になって連絡途絶えたよね! 危ないヒトたちに拉致されてなきゃ良いけど!」

「アイツに限ってそれはねえよ。危ねえ連中も裸足で逃げ出すさ」

「メリットちゃん強いもんね~」

「あたしのほうが強えーさ」


 そんな態度だから体育会系とか評されるのかもしれない、と思ったメント。しかし、実力至上主義のMIH学園において強さとは美徳だ。そのため、間違ったことは言っていない。


「ん。ホープも来るってさ」

「ホープちゃん退院まだじゃなかった?」

「前倒しになったらしい。無理してなきゃ良いけどな」

「シエスタくんも入院してるって話だしね」


 ここでおしゃべりな獣娘のマシンガントークが止まる。メントはすこし訝るが、やがてその理由を察する。


 パーラはレズビアンであり、かつてルーシという幼女と付き合っていた。

 10歳の幼女と恋人関係になっていると言われればパーラがロリコンだと思われるかもしれないが、果たして堂々とタバコを咥える者を幼女としてカウントして良いものか、と考えれば案外その疑惑は収まる。


 ただ、そのルーシという子はつい数ヶ月前再起不能だと宣告された。


 だからパーラは時々押し黙る。主に他人の恋人の話になったときは。


「……。さて、ついたぜ。MIH学園」


 そんなパーラを気遣いメントは学校へつくまでなにも言わなかった。

 広々とした校門の前には、ホープとシエスタがいた。

 いや、メントの悪い目つきでは、死人が蘇るという事態を観測できなかったのかもしれない。

 あるいはパーラの猫目でもその景色はなかなか受け入れられない現実だったのだろう。


「…………。ルーちゃん?」


 銀髪碧眼の幼女は、いつもどおりの調子でタバコを咥えていた。


「よォ、パーラ。愛と平和の守護神が帰還したぞ?」


チャプター2開幕です。ちなみに東山はオンライン授業のときほぼ寝ていました。意味のない授業だよ

いつも閲覧・ブックマーク・評価・いいね・感想をしてくださりありがとうございます。この小説は皆様のご厚意によって続いております!!

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