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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第八幕 君は本当にルーシ・レイノルズ?

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湯船の中での思い出補強

いつも閲覧・ブックマーク・評価・いいね・感想をしてくださりありがとうございます。この小説は皆様のご厚意によって続いております!!

 そうしてルーシとレイノルズちゃんは身体を清め始める。


「久々のシャワーの感想は?」

「悪くないな。ただ退屈だ」

「退屈だァ?」

「身体を洗っている間にもアイデアは浮かんでくる。それを図式にできないのは途方もない損失だ」

「本当におれのクローンなのかよ……」


 ここでルーシ、ふたつ変えなくてはいけない設定に気がつく。

 ひとつ。一人称。この見た目で女湯に入っているのだから、『私』とか『あたし』のほうが適している。というか、そういう人称にしておかないと奇人に見られる。

 ふたつ。このレイノルズちゃん。さすがにクローンがいますというのはほとんどの者には通じない。双子の妹なんですとか言っておいたほうが良いはずだ。


 とはいえ、知り合いに会わなければ問題はない。

 だが、それはある種のフラグだ。


「──ルーシちゃん?」


 髪を洗い終わり、身体にソープを塗っているところでルーシは鏡に映る少女に気がつく。当然誰だかは分からない。

 座っていても分かるほどの低身長。おそらくルーシより背丈は低い。茶髪に貧乳。顔立ちは整っている。

 彼女はいかにも怪訝そうな顔でルーシを伺っている。そのため、ルーシはありのままの真実を伝える。


「ああ、悪いが記憶喪失してしまったんだ。転生した後の記憶は一切合切残っていない。それでも良いのなら名乗ってくれ」


 その少女は面食らった表情になり、やがて名乗り始める。


「キャメル・レイノルズよ。記憶を失う前の貴方の叔母……というか姉みたいなものね」

「あっさり信じるんだな」意外だった。

「ルーシちゃんは変な嘘つかないもの。そして私も余計な嘘を言わない。信じてくれる?」

「信じるよ。キャメルお姉ちゃん」


 隣にいるレイノルズちゃんがニヤケ面になっているのを、ルーシは見逃さなかった。

 前世の記憶しかないマスターと異世界での記憶しかないスレイブ。そのスレイブがおもしろそうにニヤけているのならば、この少女は間違いなくルーシの姉貴分だ。


「ところで……隣にいるのは誰かしら?」

「妹だよ」即座に嘘をついた。

「えっ?」

「双子の妹。コイツも転生してきたんだ」


 こういう無理がある設定も振り向いてキャメルと目をしっかり合わせれば相手は案外信じ込む、と経験から学んでいる。

 実際キャメルは、「そ、そうなの?」と信じるほうへ傾き始めた。


「そうだよな?」

「ははッ。なにを言っているんだい、マスター。私は貴方のクローン──」


 ルーシの魔力が膨張する。猛獣のごとく。


「あ、そうです。私はルーシの妹です」日和りやがった。


「名前はルテニア。生意気なところもあるけど、なんだかんだ私の妹をしっかりやっている」


 即興にも程がある名付けを行い、ルーシは更にこのクローンが妹であるという滅裂な事実もどきを補強していく。


「それじゃ、湯船に浸かろうか。お姉ちゃん」


 そもそも名字が“レイノルズ”である時点で、キャメルはルーシの父親代わりのクール・レイノルズと関係性が深いはずだ。無下に扱うこともできない。


グーテンターク、膝の裏側が腫れている東山です。

2度目になる完結詐欺から一週間が経ち、気合も入れ直しつつある今日此頃です。

さて、10話区切りで登場人物の作者雑感を(基本的には)書いてきましたが、今回紹介できるキャラクター、基キャラクターたちはひとりだけです。

『レイノルズちゃん』

彼女たちは実のところ、シーズン2の序盤にほんのすこしだけ登場しています。股を触れることでスイッチを切られるヒューマノイドとして。それがこんなに増殖するってどういうことやねんって話ですが、まあ超絶美少女のクローンがたくさんいたら良いべやという欲望のもと生み出したのと(禁書の妹達みたいな)、シーズン3を始めるにあたってやっぱレイノルズちゃんは外せねえなあと思っていたんですよ。

とはいえまだまだ謎に包まれているレイノルズちゃんたち。これから彼女たちの魅力を引き出していきたいです。

では、また会う日まで(あんまり書くことなかったのは内緒)。

横浜頂戦!! 四半世紀ぶりのV奪還&日本一へ!!

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