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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第八幕 君は本当にルーシ・レイノルズ?
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なにを為すべきか

「アーク氏、これはいったいどういうことで?」


 警察官のひとりに質問されたのは、アーク・ロイヤルだった。彼は辟易(へきえき)とした表情で、「セブン・スター特権で見逃してくれませんかね? 話すととても長くなりますし」と言う。


「構いませんが……そこにいる虚無僧たちの処遇はどうなさるつもりで?」

「ぼくが責任もって処理しておきます」

「本当ですか?」警官はアークを睨む。

「本当です」アークも負けない。

「……。分かりました。ここはセブン・スターズにお任せします」


 その頃、ルーシはアークの隣に立っていた。


「なあなあ、“セブン・スターズ”ってなんだ?」


 この世界に来てから一切合切の記憶を失った幼女は、楽しげに知識を吸収しようとしてくる。しかも目をキラキラさせて訊いてくるものだから、アークもすこし彼女を可愛いと思ってしまった。中身は男性の怪物なのに。


「この国で一番強い魔術師たち7人のことだよ。ぼくはその称号を得てるんだ」

「マジィ? やはりオマエおれの女にならねェか?」

「だから、君は幼女だしぼくは男だ」

「女みたいな顔しているくせにそれは通用しねェよ~。なあ、メリット」


 タトゥーだらけの身体を持つ貧乳根暗女子メリットは、「そうかもね」と愛想のない返事をする。


「ほら見ろ! だいたい初めて見たときから思っていたはずだしな! オマエが女っぽいカマ野郎だってのは」


 散々言われているが、いかんせんアークというヤツは『女の子っぽい』って言われるとうれしくなってしまう業深き者だからちょっと顔を赤らめていた。


「そ、そう?」

「違いねェよ! なあ、レイノルズちゃんたち!」


 レイノルズちゃんのひとりが答えた。


「確かにアーク・ロイヤル氏は性転換手術を受けて芸能界に入るか、それともプロゲーマーになるかの二択で悩んでいたという報道を聞きましたが」

「……。なーんでそれを知ってるかな?」

「私たちは学習するヒューマノイドですので」


 そんな会話を訊いていたメリットは、肩を震わせて笑いをこらえていた。


「アンタ、やっぱり変人ね」

「あー、もう!! さっさと病院へ戻るよ!! ルーシ!! それにレイノルズちゃんたち!!」


 *


 病院へ戻ってきたルーシとアーク、そして5人のレイノルズちゃんたち。


「いやー、おれとうりふたつなヤツらが5人も並ぶと不思議な気分だな」


 楽しくてたまらないルーシに対して、レイノルズちゃんたちの反応は曇っていた。

 彼女たちのひとりがルーシへ告げる。


「マスター。我々は存在意義を失いかけています。私たちはマスターが目指す未来のために生まれてきましたが、いまとなってはマスターの記憶がなくなってしまっている。そのため、なにを目指したら良いのか分からないのです」


 ルーシはアークが自販機へ向かったことを確認し、彼女たちにニヤリと笑いながら伝える。


「おれの目指す未来? そうだな。とりあえずこの世界の皇帝でも目指してみるか?」


 レイノルズちゃんたちの目があやしく光った。


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