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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第八幕 君は本当にルーシ・レイノルズ?
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やや幼児退行したルーシとお散歩っ

 リハビリのため、ルーシとアークは街を歩いていた。


「なあ、仕込み杖みてーに改造できねェかな? この国の軍事産業は凄まじいようだから、レールガンでも入れておきてェな」

「そしたら反動で君吹き飛ぶよ?」

「なーに言っているんだい、アーク。このおれがレールガンごときの反動には負けんさ」

「鏡を見てから発言しようね」


 銀髪碧眼の身長150センチ幼女があのロケットランチャーほどのサイズである電磁砲を撃ったらどうなるか。誰でも分かりそうな話である。


「つまらねェこと言うなよ~。おれたちァ盟友だろ?」

「……。なんか、子どもに戻ったみたいだね。ルーシ」

「そりゃ10歳児だからな。子どもにもなるさ」


 そんな中、屋内喫煙所を見つけた。いや、見つけたというよりルーシが凝視するものだから、見つけてしまった。


「10歳の子がタバコなんて、駄目だからね?」

「この国の成人年齢は? つか、喫煙可能年齢は?」

「18歳だよ」

「なら大丈夫だ。おれは死んだとき18歳だったからな」


 そう言い、隣接するタバコ屋にルーシは足早に向かっていく。アーク・ロイヤルは溜め息をつきながら、彼女へついていくのだった。


「だから、おれは18歳ですってのに!!」

「転生者の証明書を出せなきゃ売れないよ。さすがに10歳の女の子にタバコは、ねえ……」


 そんな言い合いが聞こえてくる。アークは仕方なく、「なに吸いたいの?」とルーシへ訊く。


「あの赤と白のパッケージのヤツ! あれはおれの酸素みてーなものだからな!」


 10歳程度の銀髪碧眼幼女は平然とそう言い放った。

 アークは呆れ気味に銘柄の番号を伝え、ルーシにその箱を渡す。


「ありがとう! アーク!!」

「これじゃぼくがお兄ちゃんみたいじゃないか……」


 ルーシは手を振りながら喫煙所へ入っていった。副流煙など浴びたくないアークは近くの壁にもたれながらルーシを待つ。

 そんな頃、天気が悪くなってきた。


「まさか」アークはぽかんと口を開ける。


 もう遅い。あの個室の中でなにか揉め事が起きて、ルーシが魔術を使ったのだ。

 不特定多数の者から魔力を抜き取り、集めた質量を持つそれを放つ帝王の魔術。『カイザ・マギア』をルーシは無自覚のうちに使ってしまったらしい。


「なー、アーク。コイツら全員倒れちまったんだけど。でも死んだわけでもねェし。なにが起きたんだい?」


 アークは無言で空を指差す。

 薄黒い台風の断片のような現象が起きていた。雷鳴も鳴り響く。


 ルーシもぽかんと口を開け、「わお。やべえな」と口にする。


「とりあえずぼくはあの魔力の塊を崩してくるから、大人しくここにいてね? お願いだから」

「ヒトを子ども扱いするなよ~。待つことくらいできるさ」

「本当に、本当にだよ?」

「大丈夫だ。任せろ!!」


 邪気が消えれば良いわけではないんだね、とアークは内心思った。

 そしてアーク・ロイヤルは空を舞い、吹き荒れる魔力に両手で触れる。

 瞬間、密接に集合していた魔の力は崩されたことで力なくしぼんでいった。

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