表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第七幕 LTASの者たちよ、陰謀のその果てへ
155/290

"無法者"クールVS"セブンスター"ハンター(*)

「ぐああァッ!?」

「クール、任せたぞ」

「あいよ!」


こんな小物にかまっている余裕はない。出せる戦力をすべて使うと宣言したのだから、それならばクールに任せておけば良いのだ。

ルーシは人面鳥のように腕が翼になったまま、空を駆け抜ける。


「憂いはすべて断っておくに限る……!!」


そして、クール・レイノルズとハンターの戦闘が始まる。


「若造! 遺言書は残しておいたか!? いまはクラウドサービスって便利なモンがあるからよォ、ちゃんとアップロードしておけよ? 遺書が焼かれても問題ねェようによォ!!」

「はッ!! 時代についていけないおっさんがこのおれに指図するのかよ? ダルいってんだ。その説教臭せェ態度がよ!!」


ハンターが食らったはずの傷口は、すっかり回復されていた。

ここでクールは、ルーシから渡された『セブン・スターズ』ハンターの情報が正しいことを知る。


「ああ、おれがおっさんか。そうだな。昔だったら、オマエすでに死んでるぜ?」

「なに言ってんだ? あの気味悪い幼女がいなくなって、こっちの勝ち筋はめちゃくちゃ伸びたと思ってるが?」

「甘めェよ、おめェ。ちょうど良い。この国最強の魔術師の片鱗、見せてやるよ」


瞬間、クールは炎と同化した。

そして、数十体の陽炎が出現したのである。


「あ? 数撃ちゃ当たるとでも?」

「違げェよ。オマエ、馬鹿過ぎやしねェか?」


陽炎そのものとなり、触れた瞬間身体が燃え散るのであろうクール・レイノルズとその分身たちは、瞬発的に行動を始める。


「炎は案外軽いんだぜ?」


四方八方から襲いかかるクール。されどハンターは彼を愚弄するように、意地の悪い笑みを浮かべる。


「火が怖くてハンターできるかよ!!」


炎そのものとなったのであれば、それらを凍らせてしまえば良い。ハンターはそんな単調な考えのもと、旧魔術──冷凍術式を陽炎へ放った。

だが。


「凍らねェ……!?」

「悪りィなあ。姉弟の言うように、オマエの哲学じゃおれたちの野望は理解できんさ」


陽炎から無数の炎の槍が放たれる。ハンターはたまらず『悪魔の片鱗』を使って魔力による攻撃を無効化しようとするものの、もはやすべてが遅すぎた。


「悪魔の片鱗、か。オマエさ、おれを舐めるのもたいがいにしろよ? 良いか?」


ついにハンターの胴体に途方もない炎の刃が突き刺さる。


「ぎゃあああああああ!!」


ハンターは倒れ込み、のたうち回る。そしてクールは焦げた匂いを漂わせるハンターへ1歩ずつ近づいていき、旧魔術によって腕を巨大化させる。


「さーて。科学探究の時間だ。セブン・スターズのハンターは、いったいどれほどの攻撃を喰らえば再生不能になるんでしょうか?」


その巨人のように肥大化した腕には、魔力と炎が高密度に絡まり合っている。


「や、めろ……」

「目上のヒトへの態度がそれかよ? 礼儀がなってねェな!?」

「やめろ!!」

「やめるわけねェだろうが。オマエ、馬鹿か?」


クール・レイノルズは地面を蹴り、空高く舞い上がる。

やがて、膨大な拳がハンターに降り掛かった。


「あががががっがががががっががあがががあがががあががあが!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ