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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第七幕 LTASの者たちよ、陰謀のその果てへ
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スターリング工業定例幹部会

 新生MIH学園、夏休み明けわずか2日で崩壊。

 今頃学園運営企業は頭を抱えているだろうが、今回ルーシは倒壊に関わっていないので左うちわ状態だ。

 そして、スターリング工業の最高幹部、及びリヒトとマーベリック、タイペイが集められた会合にて。


「定例幹部会を始める。だが、その前にリヒト……」

「なんだ社長ォ!? 名誉の負傷に苦しむおれへなにか言いてェことがあんのか!?」

「こちらへ来い」

「ああ!」


 リヒトはスキップしながら、ルーシの元へ駆け寄る。

 豚が豚屋に向かってどうするんだよ、とほとんどの者は思う。


「痛てェ!! なんで耳つねるんだよ!?」

「つねられただけで終わったことへ感謝しろ。あんなガキどもにあっさりやられやがって」


 指を離し、ルーシは首を横に振る。


「ポール。ヒューマノイドの調子は?」


 最高執務責任者としてスターリング工業に携わる、高身長のポールモールは怪訝そうな顔になる。


「いますぐにでも稼働できるが、なにに使うんだ?」

「クーアノンの頭領、『クイーン』への露払いに使うんだよ。(みね)、クイーンの近衛兵は把握できたか?」

「ええ。いま映し出します」


 スキンヘッドの黒人の峰は、大型ディスプレイに3人の男女を映し出す。


「おお。名前忘れたけどセブン・スターズいるじゃん」


 当然のごとく寝ていた同社最高執行責任者クール・レイノルズは、ちらりと見えた画像に反応を示した。


「セブン・スターズ? 本当ですか?」

「マジだよ。ジョンが言ってた。クーアノンのシンパがいるって」


「んん? 大アニキ、なんでセブン・スターズにシンパがいるの?」リヒトはルーシの制裁にへこたれることなく、「アイツらは魔術使えない『ニヒル』ってヤツなんだろ? んで、LTAS最強の魔術師集団セブン・スターズってその真逆じゃん。シンパになる理由が分かんねェ」


「そこはあたしが説明するよ、リヒトくん」


 反応を即座に示したのはマーベリックだった。彼女は咳払いをして、「えー、クイーンと呼ばれる存在は不老不死の薬、通称『賢者の石』をよく働いた者に分配するという協定を結んでいるそうです」と、頓珍漢なことを言い放つ。


「へー。ならおれもクーアノンに入ろうかな」

「アニキは不老不死なんてほしくないでしょ? そんなものがなんの役に立つんですか?」

「いやー、ポーちゃん。考えが甘めェぜ。不老不死になれば腹上死の心配がなくなるじゃん!? しかもこのかっけェ顔面を永久に保てるぜよ?」


 ポールモールは露骨な溜め息を吐く。


「ともかく、それに乗っかったってわけだな? そのセブン・スターズは」


 ルーシはその流れを完全無視して、マーベリックに語りかける。


「そうでしょうね。セブン・スターズ所属『ハンター』はその密約を成し遂げるため、クイーンの護衛を行っていると思われます」

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