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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第六幕 新たなるMIH学園、新たなる後輩の野望劇

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MIH学園防衛戦(*)

 目が妖しく光り、ロンビルはリモコンを地面に落とす。

 刹那、新校舎に生まれ変わったばかりのMIH学園は、うめき声とともに崩壊した。すべての校舎が鳥かごのようにひっくり返ったのだ。


「──っっっ!!」


 メリットは防御膜を張り、ホープを拾い上げようとする。


「このカスがほしいんだろ? ほら」


 ロンビルは余裕そうな表情で、ホープを蹴り上げる。それを拾い、メリットは彼を睨む。


「さあ、婦女紳士の皆様。ショーを始めよう。これがアクション!」


 踊るようにロンビルはその『ヒューマノイド』へ命令していく。それと同時に天候も悪化し始め、晴れていたはずの天気は大雨に変わり果てる。


「ホープ!」


 ホープの元に駆け寄ろうとしたメントに、斬撃のような衝撃が走る。胴体を引きちぎられるかのような感覚は、ロンビルの片手にあるデバイスによって実行された。


「だーかーら! 馴れ合うなって言ってるだろうが!! おれの相棒だってどうなってるかわっかんねェんだぜ? 平等であるべきだろ? LTASの憲法どおりによォ!!」


 このままではMIH学園の倒壊に巻き込まれる。しかし脱出方法も思い浮かばない。そして自分で道を開けないのならば、その者は死ぬほかない。

 だからこそ。


「おっと……!?」


 寝転がるだけで激痛の走るホープは、糸を伸ばした。その糸は1瞬だけロンビルの動きを止める。


「いまさらなにがしてェんだ? こんなものハサミで切れるだろうが」

「どうだろうな? 後輩くん」


 そのとき、ロンビルに静電気のような感覚が通過する。それはすこしずつ威力が高まっていき、やがて明確な痛みへと変わっていく。


「……シエスタ」


 ホープは息も絶え絶えだが、なおもシエスタに答える。


「悪りィな。もうひとりのヤバそうなヤツはどこかの誰かに任せた。おれのやるべきことは……」


 シエスタは簡素な謝罪だけ済ませ、目を瞑る。

 この場にいる全員が危険であると感じる電気が集まり始めた。ロンビルは脱出を図ろうとする。付き合っていられない。

 だが。


「やっぱり油断してるのは、アンタのほう」


 その隙をついた“冷静な”メリットがロンビルとの間合いを縮め、腕に炎をまとい彼を殴った。


「……ってェな!! 殺されてェのか!?」

「小物臭いセリフ、よく似合う」


 ロンビルは致命的なダメージを食らってしまった。脳が振盪し、左手に持っていた短刀を奪われてしまったのだ。

 その果ては、LTASでも希少な電流制御系統の魔術師が手加減なしの1撃を叩き込む未来だ。


「ま、待て!! おれを殺したらヒューマノイドを制御できなくな──!!」

「知らねェよ!! とんじまえ!! クソ野郎がァ!!」


 アンペアは焦げた匂いに変わる。もう後戻りできない導線に電流を流したのだ。


「ごはあッ!?」


 血の塊を吐き散らし、ロンビルは動かなくなった。


「……コイツら、なにがしたいの?」


 青アザだらけのメリットが疑問を投げかける。

 されど、返答はなかった。


「ありゃ。シエスタくんやっぱり限界だったみたい」


 糸が切れたかのように、そのアルビノの巨漢は倒れ込む。

 そんな中、図書室に風穴を開けた張本人を引っ張りながら、ランクAラークが現れる。

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