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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第六幕 新たなるMIH学園、新たなる後輩の野望劇

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科学世界の雄

「どこから攻略するかねェ……」


 ルーシは一旦帰宅するのだった。


 *


「おい、ポンコツ天使」

「もうなんでも良いです……」

「あ? なにいじけているんだい?」

「このままだと私天使に殺されるので……」


 ルーシの邸宅のひとつ、MIH学園からもっとも近い白い家にて、拗ねているピンク髪の天使ヘーラーは、そんな摩訶不思議な話を持ち出してきた。


「天使が天使に殺されるのかよ。でもま、オマエが死んだら嬉しいな。ざまあみろ」

「冗談じゃないんですよっ!?」

「おれに近づくな。酒臭さでこちらまで酔いそうだ」


 ルーシに近寄ろうとしたヘーラーは、当然のごとく顔面に拳をめり込まされ、「世界が私の敵なんですね……」と余計にいじけ始める。


「まあ、ここはオマエにとって敵陣地みてーなものだしな。んで? なんでオマエが殺されるわけ?」


 座って葉巻に火をつける銀髪碧眼幼女。なお、ルーシをこの姿にしたのはヘーラーである。


「ルーシさんを転生させたのがバレたからですよっ!!」

「あ?」葉巻を置く。

「ルーシさんいったいどういう世界から来たんですかっ!? 神の管轄外じゃないですかっ!! あの世界は!!」


 清々しいほど意味不明。埒が明かないので、ルーシは彼女より格上の天使であり妹でもあるタイペイに電話をかける。


「よォ。こちらへ来られるか?」

『うん。ヘーラーが喚いてるんでしょ?』

「知っているのか」

『天使にはネットワークがあるからね。脳波でつながる的な。ま、上司として見過ごすわけにもいかないかな』


 矢先、タイペイが姿を現した。


「やあ。ヘーラー」

「た、タイペイさん!! あの天使が通告してきたことって……」

「事実だよ。ヤクネタに手を出しちゃったんだよ、貴方は」


 タイペイは無情ともいえる態度で、ルーシが置いていた葉巻を1回吸う。


「ルーシというイレギュラーにね。貴方無能そうだから教えてあげるけど、魔術を選んで発展してる世界に、科学世界の(ゆう)を連れてきたらどうなるか分かんなかったの?」

「か、科学世界の雄?」

「そ。ルーシの超次元的な現象は超能力。まあ、いまとなっちゃえば魔力も混じって、いよいよキメラみたくなってるけどね」

「そ、それがどんなことを意味するんですか?」

「とりあえず貴方が罰せられる。まとめてなにもない空間で懲役2億年くらいかなぁ」

「に、に、に、2億年!? やだぁぁあああああああああ!!」


 ルーシはタイペイの方向に人差し指を振る。彼女は、「うん」とだけ口にして、拳銃をその幼女に渡した。瞬間には銃弾が放たれ、ヘーラーの髪の毛は一部消滅した。


「すげェだろ。物体に触れた瞬間消える弾丸だ」


 すなわち、「黙れ」と言いたいのだ。ヘーラーは膝から崩れ落ち、すすり泣くことにした。


「まあさ、このまま見捨てるのも可愛そうじゃない?」

「どこが?」ルーシはタイペイから葉巻を受け取り、「この馬鹿がおれを幼女にしなけりゃ、もっともっと暴れられたんだぞ? こんな姿でこんな状態じゃ満足に暴れねェんだよ」


「ムカついてるのは分かる。でも、パーラちゃんやその他の子との関係を切れるほど、ルーシは人間的に強くない。その姿から男性に戻ることもできなくはないけど、それはLTASにおけるルーシ・スターリングの死を意味するんだよ?」

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