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もしも最強の無法者が銀髪碧眼幼女になったら  作者: 東山ルイ
第五幕 忍び寄る陰謀、クーアノン

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秘密なき人間に魅力なし

 パーラは邪気なき笑顔でそう言う。


「秘密のない人間には魅力もないからな」


 いつもの調子でうそぶくルーシ。謎が大量にあるから、一部の人間はルーシに惹かれてしまう。


「な、なあ。本当に刺青似合うかな?」


 メントは結構考え込んでいるようだ。リヒトも罪なヤツである。


「厳つくないヤツなら似合うんじゃね? あれだろ、あんまり怖く思われたくないんだろ?」

「え? なんでそれを……」

「なんとなく。でもまあ、タトゥーはどうしても不良っぽく見えるからな。なにか変えてェんならピアスとか良いかもしんねェ」


 長年この赤髪の少年付き合ってきたルーシとタイペイならば分かる。リヒトとメントは波長が合っていると。


「ピアス、かあ……」

「メントちゃん痛いこと嫌いだもんね! でも耳たぶなら全然痛くないよ! 軟骨は痛いらしいからやめたけど!」


 パーラの耳にはルーシからもらったゴールドのピアスがついている。値段が日本円で2~三00万円といったところか。


「ま、マジ?」

「リングはやめておいたほうが良いぞ? 引きちぎられちまうからな。だからパーラにはリングピアスを買わないんだ」


 幼女が恐ろしいことを口に出すものだから、メントもすこし感情のゆらぎが収まる。


「万が一ってこともあるしな~。ああ、そうだ。1番リスク少ないこと思いついた」


 リヒトが割と真剣にメントの見た目を変えようとしている理由、実はルーシにも分からない。この少年は宇宙人と同じ類の生き物であり、その思考は誰にもつかめない。


「ネックレスが良いんじゃね? まあ、おれは社長と違ってカネ持ってねェから高けェの買えないけど」

「買うつもりだったのかよ」ルーシは思わず笑う。

「元はおれが言い始めたことだからな。買わなきゃ嘘だろ」

「そんなに男気あるヤツだったか? 愉快なリヒトよ」

「ヒトのことなんだと思ってるんだよ、しゃ……ホーミー!」


 リヒトとルーシはケラケラ笑い合う。

 メントはその光景をどこか悔しそうに見ているのを、タイペイとパーラは捉える。


「……トイレ行ってくる~」

「私も。ルーシ」

「あ? なんで私が──」


 メントの表情がパッと明るくなった。なにか希望を覚える表情であった。


「ああ、行くか。喫煙所あるのか?」

「ないでしょ」

「20分だしな……」


 ルーシたちはトイレに向かう。リヒトに自覚があるのかは知らないが、メントは彼に対して思うことがあるはずだ。ふたりだけにしておいたほうが良いだろう。


「リヒトくん、メントちゃんと会ったときから口説くようなことばっか言うんだよ? 好きなのかな?」

「自覚はねェだろうな」

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