第01話 魔王との出会い
「ん…ここは…?」
いや、うん。さっきまで外歩いてたんだけど、気づいたら寝転んで洞窟の天井を見上げてる状態になってたんだよね。
「どういうこと?!」
いや待て待て、落ち着け落ち着け。落ち着いて記憶を整理しよう。あれは、今日の午前に遡る。
朝起きて、ご飯食べて、小説読みながら「異世界転移っていいなぁー」と思いながらゴロゴロしてたんだっけ…
そのあと、魔王が来てー……
あ…絶対に原因これだ。
『おい、そろそろ回想は終了したかい?』
不意に声がした。あっこいつが魔王だわ。
『さっき言った通り俺は力を貸すことしかできないからな。』
あー。何か言ってたな。確か…
『1.俺は力を貸すことしかできない
2.俺はお前を動かすことはできない』
大きく言えばそんなとこかな…
あと、細かいこと言うと他の魔王に勝つために強くなれ!とか、退屈だから話しかけろ!とかかな。
寂しがりや?
『そんなわけがないだろう!』
心で呟くだけで会話できるのね…
「そういえば、僕まだ、お前の姿見てないんだけど…見してはくれないの?」
『俺は、復活した時には魂の状態だったからなぁ、姿は無い。まぁ途中でなんとかなるだろ。』
なんとまぁ計画性のなさ。
ちなみに、ここは洞窟。言っておかないと自分でもビックリしていて理解ができなくなる。
でも、異世界転移は憧れてたしちょっと嬉しい。
そうだ!異世界転移ってことは、ここは異世界なんだよな?
『あぁ、もちろん。お前の世界から考えるとこっちの世界は異世界になるな。』
ということは、もちろん魔法は使えるんだよね?
『ちょっと待てちょっと待て。何でそんな食いぎみなんだよ!話すから待て!』
いやいや、異世界転移に憧れてたんだよ!魔法が使えたらどんだけ楽だろうなぁ~とか、めちゃくちゃ考えてたわ!
『わかったわかった。もちろん魔法は使える。見たところ、お前は時空魔法が適正だからな。時空魔法が使える。ただ、それ以外は使えない。』
OKOK魔法が使えるだけで満足満足!
『1つだけ移動するための魔法を教えておくよ』
おっマジで?!はやくはやく!
『時空魔法 アシスト』
魔法がかかると今まで見ていた景色が少しだけ狭く見えた。
『この魔法は自分の速度を早めることができる。試しに走ってみろ。』
これはすごい。ビュンビュン走れる。僕は運動音痴の為、元居た世界ではちょっと走っただけでもゼェゼェ息が切れていたのに、これだと無限に走れそうだ。
『ちなみに、魔法を使用すると自分のMPが減っていくから気を付けろよ。特に移動する時とかに忘れがちだからな。』
わかった。気を付けるよ。ところで、そろそろ話してもらってもいいかな?
「僕を何で異世界に連れてきたのか」
『いいぜ。教えてやろう。なぜ憑依したのか。』
そして、魔王は語りだした。
異世界の魔王と女神に関わる壮大な話を。




