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欲望の道

次で序章終わりです。

 通路を塞ぎ小さな道を通り大きな広間まで戻る。


 「あれは……」


 複数の気配、たくさんのゴブリンが財宝の方に集まっていく。


 「けっこうな数やな……ってあれなんであいつらあんな鮮明に見れるんだ?」


 こんな暗いのにこの場所がどうなっていた何が落ちているのかも鮮明にわかる。


 「まさかあの宝玉か……」


 ゴブリンの秘宝でこうなったということはあれを手にするとゴブリンの能力を得るってかんじかもしれないな。

 あんまり嬉しくはないがこの暗闇でも自由に周りを視認できるこの目は強い。


 「ささっ……」


 恐らく俺の仮説が正しいなら気配を落として動けているはずだ。

 ゴブリンどもがみな財宝のあった方向に向かったのでそのまま来た道を戻る。


 「あっ……そういえば……」


 死体置き場に一度立ち寄りガルティア死体からとある者を採取する、本当はネロの方も探したいが流石に奴らにバレてしまうからな。

 

 「あんたの無念いつか晴らすからな……」


 合掌をして髪の一部を切り取る。

 あのペンダントと合わせてリンカさんに渡してやればいい、でもどこで見つけたかって聞かれたらどうするか……


 「適当にごまかせば何とかなるっしょ」


 まぁ後はこの死体への配慮を考えて燃やしてやるべきだろうな……


 「ファイア」


 死体に火が付きそのまま燃え上がる、安らかに眠ってくれ。

 お前たちの無念は俺がいつか晴らす!

 死体置き場を後にして入口へ戻る、早く戻らないとこっちに来て鉢合わせする可能性があるからな。


 「ハァハァ……」


 もうすぐ出口か……

 これで一時終いにするぜ、これをもってしばらくゴブリン狩りは卒業だ。

 ありがとう、お前という存在のお陰で俺は生活できたし腕も上達した、ついには金持ちの道まで開けた。


 「感謝するよ……」


 入口まで戻る、何やらこちらに向かってきそうな感じがあるがもう関係ない。

 あいつらの足ではここまですぐには来られない。


 「よいっしょっと」


 土を掘り穴をこじ開ける、五分もしないうちに穴は開きそのまま出る。


 「後はこれでおしまいだ」


 穴を再び埋めその場を後にした。


 

 ◇



 「ルッルルン~」


 テンション上がりまくりでリンリン平原を歩く。

 俺は金持ちイェ~イって感じでとてつもなくキモイ顔して歩いているのだろう。

 財宝だが宝石や金塊を除いた金貨だけでも百枚を軽く超えていた、途中で数えるのを止めたが五百枚以上は確かにあった。

 金貨五百枚あればある程度のことはできるし普通の生活をするだけなら困らない。


 「しばらくは遊んで暮らせるな~」


 まぁ数日間はこんな状態だろうが俺はあの誓いを忘れるつもりはない。


 「あの野郎絶対倒す!」


 この財宝はその為の支度金だ、まずは金で基盤を作り自分も高める。

 力を得るにも環境は大事だからな。


 「夕方前には帰らないとだな……ってあれ」

 

 うん?あのメモが反応しているな。

 普段お財布袋に入っているが反応があるとすぐにわかるようになっている。


 「わしじゃ……」

 「げっ、爺……」


 あんた一月に一回の連絡じゃなかったのかよ……


 「わしはその気になればすぐに連絡ができるぞい」

 「お、俺の心を読むな、んで何の用だよ?」

 「そうじゃの?まずはおめでとう~」


 俺をずっと見ていて楽しんでいたのだろう、というか俺にあれを取らす気だったな。


 「何を言ってんだか……あんた俺にあれ取らす気だったんだろ?そもそも俺の欲望を遠回しに叶えてくれちゃってこんなんで俺が喜ぶとでも?」

 「フフッ、先に女を与えてやれば恐らくお前はワシを神様と崇めていたじゃろう?」

 「ああ、その通りだ、俺は先に女が欲しかったぞ!キリトだってアスナがいたろ?」

 「何を言っておる、いつお前がキリトになったのじゃ!そもそもお前はそういう女はご所望ではなかっただろ?そもそも二人がくっついたのは割と後じゃのう~」


 あんたアニメにも精通してんのかい……侮れん爺だ。

 というか老人がアニメ見て笑う楽しんでる姿とか見たくねぇ。

 

 「まぁそんな話いいとしてこの先俺の欲望が叶うかは俺次第、そしてあんたは何故その手助けをしている。ここで質問だが何が目的だ?暇つぶしと気まぐれで遊んでいるのかと思ったがあのゴブリンの王やあの財宝と宝玉……凡夫が関わっていい案件じゃないと思うんだが」


 あいつを倒してほしいとかなら自分が行けばいいだろうし誰かにそれをして欲しいならもっと才能のあるいい人材がたくさんいるからな。


 「ふむ、この世界に存在する種族は人間を除きワシらのような存在がいない種族が集まっておる」

 「どういうことだ?」

 「ワシは二十柱という星一つ簡単に滅ぼせる宇宙最強の存在の一角を担っており鬼族の頂点に立つ鬼神じゃ、ほかにも妖精の頂点に立つ妖精王とかがいるんじゃがこの世界支配種族であるドワーフや蜥蜴人リザードマンの王は二十柱にはいない」


 この爺さんが宇宙トップ二十とはね……気まぐれでけっこう恨み買ってそうやな。


 「人間は例外なのか?」

 「わしも二代目で元は人間じゃ、人間は全ての世界で一番生息してる種族だけあって特別なんじゃよ」

 「まぁ流石は人間様だけあるな」

 「それで話を戻すが二十柱の中でも種族の頂点に立つ者とそうでない者がいる、前者はいるだけでその種族に加護を与えることができ未来永劫絶滅はしなくなる、後者の存在だが、説明は省くが後者もいるから二十柱の加護を持てない種族もいるということじゃ。そもそも二十柱がいて加護を得ることできる上位種族は決まっていたというのもあるがのう」


 つまり上位種族と下位種族がいてその加護を持てない種族は下位種族に分類。

 人間も下位種族に入るが人間は例外といった感じがあるのだろう。


 「人間は一番多くて加護なんざなくても絶滅しないのとその二十柱には元人間が結構いるって感じか?」

 「うむ、人間に加護なんざあったらいくつもの下位種族が絶滅しておるのう、加護がなくて種族の間での個人差も一番あり他種族と比べて平均値をとるのが人間じゃな」

 

 身体能力じゃ獣系には劣るし魔法系は妖精なんかには劣るのはゲームでもあるあるだな、平均故に低い個体は本当に弱い、それが人間だからな。


 「それで俺を使って何をしたいんだ?」

 「戦争の防止と種族維持じゃ、この世界は上位種族がいないせいか他の星では見られないような進化をしている。あそこまで進化し高い知能を持つゴブリンの王や宝玉なんてはじめてだしのう~」


 戦争の防止なんて言い換えれば世界平和だ、随分大層なことをやらせるものだ。


 「つまりあの宝玉はその為に俺に与えたと?」

 「そういう意味合いもあるのう、あの宝玉を手にしたらどうなるかというのも見たかったしのう~」

 「あの宝玉はどういう効果が?」

 「お前の予想する通りじゃ、プラスで能力値も上げるからDランク程度の依頼なら難なくこなせる」


 Dランク程度か……宝玉といえどゴブリンはゴブリンか。


 「この一月半近くでそれなりに結果がでたようで何よりだ、最後に俺である必要はまったくなかったはずだが?」

 

 というかあんたが統治すれば一発オーケーな気が……


 「わしはが基礎能力だけ高くて基本何でもできますみたいなつまらん人間に頼むわけがなかろう、あっわしが直接統治しないのは色々やることがあるからじゃな、他にも見るべき星があるからのう……」


 俺の心をピンポイントによんでくれちゃうあたりが凄いわ~

 いや馬鹿な奴に頼むのもどうかと思うんだが……


 「わしは面白くて楽しませてくれる人材がいいんじゃ、だから考え方が斜めに傾いているお前にしたのじゃ」


 あ、この爺さん種族の維持云々よりもそっちだな、自分の暇つぶしになるように仕事進めるあたり嫌いになれない人種だ。

 別に斜めなつもりはないんだがな……


 「了解、俺は基本的には自分の好きなようにやるよ、戦争みたいのになるとこっちもつまらなくなるからそこは頑張れたら頑張るよ」


 まぁ今の俺ではそんなことは無理だからもっと強くならないとだな。


 「今はそれでいい、次はシュキの街に向かうといいとだけ言っておこう」

 

 もうここでやることは当分はないし今は爺さんの道標に従うのがいいだろう。


 「サンキュー、あー最後にあのゴブリン倒すなら俺は何ランクぐらいまで力をつければいい?」

 

 いつかは倒すべき敵だからな、やっぱAランクにはしないといけないかな。


 「Sランククラスになれば勝てるかもしれんのう……お前さんがあれとやるのはもう少し後になるのう~」


 マジか……あいつそこまで強いんか……ゴブリンだと思って舐めてたわ。

 ゴブリンキングのアスト……Sランクって言ったらそれこそ英雄級ってことだろ?俺がそこまでいくビジョンが……駄目だ普通に浮かばない。


 「マジか……ならそれまで鍛錬するまでだな~」


 だがそれでも奴は必ず俺が倒す……誰にも渡さない。


 「うむ、奴は特別……それじゃまたのう~」


 通話が切れる、俺の冒険はここからか~

 やっとここまで来たけどまだまだってことだな。

 

 

 ◇



 爺さんとの話を終えゴーランの街に帰還した。

 もう空は赤く染まっており綺麗な夕日だ、さっき洞穴を出た時も快晴で俺を祝福してくれているかのようであったがこの夕日も今日という特別な日を〆るのには相応しい。


 「しかし体がボロボロだな~」


 一度殺され死体置き場に放置されたり土掘ったり潜ったりで体は満身創痍だ、しかも臭い。


 「誰か心配してくれる人でもいたら嬉しいんだけどね~」


 そんな奴はこの世界にはいない、いや地球にもいたっけな……親とは疎遠だったし。


 「まぁそんなもんいなくても俺は……」

 「ジュン君!」


 と聞き覚えのある声とともに息を切らしながら一人の女性が目の前に来たのだ。


主人公は現在ランクに表せばCランク相当です、章ごとにランクが上がります。

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