For its promise... 3
~~~~~~
「・・・夢?」
「そう。お前はあるの?夢。」
あれは、学校の帰り道。
真っ直ぐだった通学路が嫌で、いつもわざと遠回りをして帰っていた俺たちだけのオリジナルな通学路。
今思えば、当たり前のように小学生の頃からそうやって帰っていたから気づかなかったけれど、
その日々は俺にとってかけがえのないものだった。
もし、一緒に帰ることだけが“付き合う”なら・・・
俺たちはどれだけの時間を“付き合って”きたのだろう。
今になって、いろいろ後悔してるんだ。
でも、その反面、あれでよかったと思い出を美化している自分もいるから、何とも言えないけど。
そのかけがえのない時間の中で、将来の話もしたんだよ。
そして、君は夕焼け空を見上げながらこう言ったんだ。
「うーん・・・。とにかく書いていたいかな。
何をしながらでもいいから、一生書き続けていたい。」
それが私の夢。
そう言って、誇らしげに笑った顔は、今でもはっきり覚えているよ。
君は物書きだった。
素敵な世界を、えんぴつ一本を紙の上で動かして、言葉を使って描き出してしまうんだ。
そう・・・とっても素敵な世界を。
きっと、今でも描いているのかな・・・
>>
--------------------------------------------------------------------------------




