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ナタリー•ローズ  作者: 徳田新之助
新たな旅立ち
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都市の夜明け





「黄金の澱み」が浄化され、ナタリーと執事が夜会の会場に戻ると、人々は皆、重苦しさから解放されたかのように晴れやかな顔をしていました。不快な感情の波動は消え去り、安堵と希望の気配が満ちていました。泉の囁きは、都市を覆っていた「地の息吹」の澱みが晴れ、清らかな流れが戻りつつあることを伝えます。人々の心から「欲」と「執着」の支配が和らぎ、互いへの信頼と共感が芽生え始めていました。


翌朝、都市は目覚ましく変化しました。デュークの不正が明るみに出て彼の支配は急速に力を失い、ナタリーの奇跡的な行為が「光の聖女」として都市中に広まります。ナタリーは自身の功績を誇ることなく、貧しい地区の人々の心を癒し続けました。そして、都市に新たな指導者が選出され、人々は協力し、分かち合うことの重要性を学び、真の繁栄と調和を目指し始めます。


ナタリーは都市の変革を見届け、安堵の息をつきます。オリヴァー・ド・ランカスターは姿を消しましたが、彼の残した言葉と「虚無」の「秩序」という概念は、ナタリーの心に深く刻み込まれました。ナタリーは、彼がこれまで出会った「虚無の徒」の中で最も知性が高く危険な存在であり、彼との再会が避けられないものであることを予感していました。


その日の午後、ナタリーが滞在する部屋に、一通の封書が届けられました。差出人はオリヴァー・ド・ランカスター。警戒しながら封を開けたナタリーは、その内容に息を呑みました。


「聖女殿、貴女の力は私の想像を遥かに超えていた。その『希望』の真髄を、私はさらに深く知りたい。よろしければ、私の**『秩序』の拠点**へご招待したい。そこでは、貴女の力がどのようなものか、真に理解できるだろう。貴女の『希望』と私の『虚無』が交差する時、新たな『真理』が生まれることを私は確信している。」


ナタリーは、それが新たな罠かもしれないと感じながらも、オリヴァーの意図とその「秩序」の全貌を明らかにするため、その招待に応じるべきか否か、深く考え込むのでした。

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