夜明けの誓い
夜が明け、太陽の光が被災地を優しく照らし始めました。町の中心部では、人々が静かに目を覚まし、清々しい空気に驚いていました。深い絶望に包まれていた心が解き放たれ、失われていた希望がゆっくりと戻ってくるのを感じていました。マリオンは、ナタリーの傍らに駆け寄り、その無事を確認すると、安堵の涙を流しました。
「ナタリーさん…ありがとう…」マリオンの声には、これまでにない温かさと感謝が込められていました。「あなたが…私たちを救ってくれた…」
執事もまた、疲労困憊のナタリーを優しく抱き起こしました。「よくやられました、ナタリー様。あなたの力は、この地の絶望を打ち破りました。」
ナタリーは、ゆっくりと目を開け、マリオンと執事の顔を見つめました。彼女はまだ疲れていましたが、その瞳には確かな輝きが宿っていました。「私一人ではありません…マリオンさん、そして、皆さんの希望の歌声が、この闇を打ち払ってくれたのです。」
被災者たちは、瓦礫の山から立ち上がり、互いの顔を見合わせ、安堵の表情を浮かべていました。彼らの心には、再び「信頼」と「絆」の光が灯り始めていました。泉の囁きは、この地が「虚無の徒」の霊力から完全に解放されたことを伝えてきます。枯れていた植物は再び芽吹き始め、汚染されていた地下水も澄んだ水に戻っていました。
マリオンは、ナタリーから受け取った「希望の光」の力を感じながら、自身の使命を改めて心に刻みました。「ナタリーさん、私はこの地を護ります。あなたから託されたこの光を、決して絶やしません。」
ナタリーは、マリオンの強い決意を見て、静かに頷きました。彼女は、マリオンがこの被災地の新たな守護者として、人々を導いていけることを確信していました。ナタリーは、マリオンに泉の力を最大限に活用する方法と、人々の希望の歌声がどれほど強力な守りとなるかを伝えました。そして、自身の旅の目的をマリオンに打ち明けました。世界に広がる「虚無の徒」の脅威に対抗し、真の平和をもたらすための旅であることを。
「マリオンさん…私は、この地を離れなければなりません。しかし、あなたがいてくれるなら、心配はいりません。」
マリオンは、ナタリーの言葉に、寂しさを感じながらも、力強く頷きました。「あなたの旅路が、希望に満ちたものでありますように。そして、いつか…必ず、再会しましょう。」
被災地は、夜明けの光に包まれ、人々の間に、新たな始まりへの希望が満ちていました。ナタリーは、マリオンというかけがえのない絆を得て、再び旅立つ準備を始めます。彼女の心には、マリオンと共に築き上げた希望の光が、未来への道しるべとして輝いていました。世界に広がる闇を打ち破るための、ナタリー・ローズの新たな旅が、ここから始まります。




