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ナタリー•ローズ  作者: 徳田新之助
新たな旅立ち
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希望の道標





侯爵が隠し持っていた「闇の核」が浄化されたことで、この国に真の夜明けが訪れた。人々は、長年の苦しみから解放され、心に深く根ざしていた「憎悪」や「諦め」の感情が、まるで霧が晴れるかのように消え去った。


侯爵は、その悪事が完全に露呈し、貴族院によって全ての地位と財産を剥奪され、厳しく罰せられた。彼の支配は終わりを告げ、この国は新たな指導者を選出する準備を始めた。


ナタリーは、アルベルトと共に、浄化された「地の息吹」の恩恵を人々に伝える活動を続けた。泉の清らかな波動は、大地にも良い影響を与え、作物は豊かに実り、疫病も収束に向かっていった。人々は、ナタリーを「光の聖女」と呼び、深く尊敬し、感謝した。


かつて奴隷として連行されてきた人々の末裔と、この国の支配民族との間にも、和解の兆しが見え始めた。彼らは、過去の過ちを認め、互いを理解しようと歩み寄る努力を始めたのだ。アルベルトは、その橋渡し役として、人々の信頼を一身に集めた。


「ナタリー様、あなたのおかげで、この国は生まれ変わることができました。本当に、感謝してもしきれません」


アルベルトは、深々と頭を下げた。彼の顔には、長年の苦労から解放された安堵と、未来への確かな希望が満ちていた。


「いいえ、アルベルトさん。この国の未来は、あなた方自身が築き上げるものです。私は、そのお手伝いをしたに過ぎません」


ナタリーは、優しく微笑んだ。


ナタリーは、この国に真の平和が訪れたことを確認すると、次の旅立ちを決意した。彼女の使命は、この国だけでなく、世界全体に広がる「絶望」の闇に「希望の光」を届けることだからだ。


旅立つ前夜、ナタリーは**この国の「地の息吹」と深く共鳴し、瞑想に入った。**これまで以上に鮮明に、遠く離れた地で起こる異変の光景が伝わってきた。それは、この国の闇の核と似た、しかし異なる性質を持つ「歪み」が、世界各地で発生していることを示唆していた。


「お嬢様、やはり、この国の『闇の核』は、世界に広がる『虚無の徒』の影と無関係ではないようですね」


執事が、古文書に記された記述を思い出しながら言った。


「ええ。彼らは、人々の負の感情を利用し、世界全体を『絶望』で覆い尽くそうとしているのかもしれません。私たちの旅は、まだ始まったばかりです」


ナタリーの瞳には、新たな決意が宿っていた。彼女の**「統合された貌」は、この国での経験を通じて、さらにその力を深めていた。個人の心の淀み、社会の構造的な歪み、そして歴史的な闇。あらゆる「歪み」を浄化し、真実の光を顕現させる力。それが、ナタリー・ローズが持つ「統合された貌」**の真価だった。


翌朝、ナタリーと執事は、静かにこの国を後にした。彼らの行く先には、まだ見ぬ異国の地と、そこに潜む新たな「闇」が待ち受けているだろう。しかし、ナタリーの心には、どんな困難にも立ち向かう「希望」の光が灯っていた。彼女は、世界に広がる闇を穿ち、真の平和をもたらすために、その旅を続ける。ナタリー・ローズの物語は、まだ始まったばかりだ。



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