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喋るうさぎと私  作者: ニート女
第一章 毎日三食好き嫌いなく。
3/3

2話

「おはようございま〜す」

「千夏ちゃんおはよう〜!」


 社会人としてもう少しシャキッとしたら?と母に突っ込まれてしまいそうな私の緩い挨拶に、明るく笑顔で返事をしてくれたのは「ハレノヒ」店長の 一ノ瀬 亮 さん。

 黒色の丸眼鏡をかけていて、エプロンもシャツも皺ひとつない、正に真面目という言葉が似合うような男の人。普通に顔がいいので女性客からの人気も高く、この前なんてLINE聞かれてた。


 けどうさぎのことになると早口ヲタクみたいになって鼻息が荒くなっちゃうせいか、だいたい2回目の来店時には引かれてる。

 今日も「ちくわきゅ〜ん、今日もかわいいね〜!!んふふ」なんて気持ち悪い声掛けを当店の看板うさぎ「ちくわ」くんにしているし、なんなら足ダン( 威嚇 )されてて更衣室に向かいながら笑った。


 まだ出勤時間までは10分くらい余裕があるけど、はやく私もうさぎ達と戯れたいので着替えを済ませてしまおう。



 うさぎ専門店。なかなか耳にしないかもしれない。自分もうさぎを飼うまではうさぎの専門店があることを知らなかった。

 うさぎにもミニウサギとかネザーランドドワーフとかロップイヤーなど様々な種類があって、それぞれ耳が短かったり、耳が下に垂れていたりと様々な特徴がある。

 

 「ハレノヒ」はそんな様々な種類のうさぎ達と、うさぎの主食ともいえる牧草やペレット、乾燥したパイナップルなどのおやつを取り扱っているうさぎ専門店。


 勿論、犬や猫と同じようにうさぎにも爪切りや足裏の毛のケアなどが必要なためうさぎが暴れて自宅ではできないという飼い主さんたちのために予約必須ではあるけれど爪切り・ブラッシングなどのサービスもあったり。




「店長そろそろやめたげてください。ちくわくん怒ってますよ」

「ひぃん、千夏ちゃんハッキリ言うのやめてよ」


 泣いちゃうっ!エーンエーン!なんて両手を顔にあてて隙間からチラチラと見てくる小学生レベルの泣き真似をしはじめた彼に私はなんと声をかけたらいいのか分からなかったので、くだらないそのボケを無視して開店準備のためにほうきとちりとりを出して掃除をはじめた。



 開店時間10時ピッタリ。掃除を終えて扉にかけてある板を「CLOSE」から「OPEN」に。その間店長はお店にいるうさぎ達のケージの掃除をしたり、チモシーの補充をしてくれていたため開店準備は完了。あとはお客さんを待つだけだ。



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