衝撃の告白
体育館に着き、娘さんがいると聞いた場所へ向かう。
そこへ着くと泣いて喜ぶ夫婦の姿があった。
「娘が目を覚ましました!本当になんとお礼を言ったらいいか‥。全て無色さんのおかげです。」
夫婦揃って俺のもとにやってきて頭を深く下げる。
「まあ無事治ったならよかった。」
「あの!私、真紀っていいます。私を助けるため1人で病院に乗り込んだと聞きました。本当に助けてくださってありがとうございます!」
高校生くらいか?朱莉ちゃんより年上に見えるな。見たところ悪そうなところはなさそうだが、少し顔が赤いな。
「助かってよかったな。両親もお前を助けるために命がけで頑張ったんだ。とても勇敢だった。」
「はい!お母さん、お父さん改めて本当にありがとう。」
「‥全く。心配かけやがって‥。」
父親が恥ずかしそうに顔を背ける。
俺は真紀の回復を見届けたため、すぐに発ちたかったが小林家3人に引きとめられ、もう少し滞在することになった。
翌朝、俺たちは真紀から話したいことがあると言われ真紀のもとへ向かっていた。真紀はもう歩くくらいなら平気なようだ。
「遥さん!こっちです!」
「おはよう。体の調子どうだ?」
「見ての通り元気です!!」
そう言って真紀は腕をぶんぶん回してみせる。
「ならよかった。だが、あまり激しい運動は控えるようにするんだぞ。真紀は、やんちゃそうだからな。」
「遥さん心配しすぎですよー。私もう高校3年生ですよ?落ち着きそのものです!」
「だといいんだが‥。朱莉ちゃんを見習ったらどうだ。中学生なのにすごくしっかりしている。」
「‥え?私も高校3年生ですよ!?」
「そうなの!?ごめん!」
まさか高校生だったとは‥。
「私、そんなに子供っぽいですかね‥。」
朱莉ちゃん落ち込んでるな‥。申し訳ない。
「本当にごめん‥。何でもするから許してくれ。」
「‥そんなに謝らなくてもいいですけど。じゃあ私も呼び捨てで呼んでください!」
「え?そんなことでいいのか?」
「真紀ちゃんだけ呼び捨てなのは不公平です。」
「それは申し訳なかった‥。真紀は年が近いからついな。」
「無色さん!私も真紀ちゃんと同い年です!」
そう言って朱莉は、そっぽを向く。
「へ〜。朱莉ちゃん。もしかして‥。」
真紀が何か楽しそうな顔をして朱莉ちゃんを覗き込む。
「ち、違います!子供扱いされるのが嫌なだけです!」
「そうには見えないけどな〜。」
「そういえば、真紀。話したいことってなんだ?」
「うん!それなんだけどね‥。朱莉ちゃん。少し私と遥さんの2人にしてくれる?」
「え?は、はい。」
そう言って朱莉は、体育館の中へ入っていく。
「そんなに聞かれちゃまずいことなのか?」
「そうですね‥。少し恥ずかしいです。」
「それで、どうしたんだ?」
「遥さん。いきなりで驚かれるかもしれませんが、あなたが好きです。私と結婚してください!」
「‥え?」