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62/121

62.「風呂に上がると自称妹が「朝風呂なのに、長かったね」とジト目で抗議してきた。 」

「ええ、ちょっと、お兄さんと体で洗いっこしていたので」


自称従兄弟はうふうふと笑いながら答えた。


「ええ!、体で洗いっこって!」


自称妹は瞬時に顔を真っ赤にさせる。


「違うぞ。こいつが勝手てに体を動かしただけだ!」


「それでも、洗いっこしてるのは事実だよー」


「そ、そうだけどさ」


自称妹は僕に飛び付くと、むむむと唸って、僕を見つめる。


「まあ、良いじゃないですか。今私がやった事は、今夜のお風呂でたっぷりヤれば良いですよ。それに、これからは毎日一緒にお風呂に入って貰いますから、いつでもチャンスはあります。」


とんでもない事を言う自称従兄弟。


そうだった。これから毎日こいつらと風呂に入らないといけないんだった。


耐えられるだろうか?僕は?


「それもそうだね、・・・今夜は私と洗いっこしようね?お兄ちゃん」


自称妹は顔を赤らめながらも、にこりと微笑んだ。


最早、自称妹にも羞恥心のタガが外れてしまっている様だ。




「それじゃあ、行って来るから」


「行ってらっしゃいお兄ちゃん(さん)!」


自称妹が用意してくれていた朝食を採って、僕は出勤の為、自宅を出た。


こうやって、一人バイクに乗っている時だけが、貴重な一人の時間だ。


あいつらが来る前は独りが日常だったのだが。


昨日の自称妹と今朝の自称従兄弟の肢体の感触を思い出して、下半身が熱くなりそうなのを、雑念を振り払って抑える。


すっかり馴染んでしまったなあ、この生活。


そう思いながら職場へオートバイを走らせるのだった。




退勤時間になって、僕は帰路についていた。


今日も疲れた。家に帰ったら風呂に入ろう。ああ、風呂って、自称妹と入るんだっけ?大丈夫かな?僕の理性は・・・等と考えていた時だった。


僕は目の前の信号機に何か黒い物が乗っかっている事に気がつく。


ふと、嫌な予感がした。


しかし、僕は目を凝らして、その黒い何物かの物体の正体を確認すべく、目を凝らしていく。


その物体の正体は判明した。


それは、黒い服を着た、人間の少女だった。


その少女は背中に翼が生えていて、明らかに普通の人間の風貌では無い。


少女はキョロキョロと首を振っていて、どうやら、何かを探している様だった。


翼が生えている少女が信号機の上に乗っかっていても周囲の人々は誰も反応をしていない事に気づいた。つまりは、あの少女も、自称妹従兄弟と同じ様な存在かもしれない、いや、自称妹従兄弟と違って明らかに人間とは違う。もしかしたら、襲ってきたゴーレムと似た様な存在かもしれない。


そう思っていると、少女はこちらを見てきて、目が合ってしまった。


目が合った途端、少女は口元に手を当て、明らかに僕を視認している様だった。


もしかすると僕も、何かを表情を変えてしまって、彼女を視認している事をバレてしまったかもしれない。信号機が青になった。


嫌な予感がした僕は出来るだけ早くアクセルを踏み込んだ。

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