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6.「ほらっ、ここですよ、ここ」

と僕は、自称妹を指差すが管理人さんは俺が何を言っているかさっぱり分かってない様だった。


「あ・・あの・・・それはちょっと酷いと思います・・。」


自称妹は抗議したが管理人さんは、まったく、まるで自称妹が見えてないかの様に意に介さない。


「あのっ!」


痺れを切らしたのか自称妹は管理人さんの肩を叩こうと、管理人さんの肩に手を伸ばした。


伸ばしたのだが・・・。


「ふえぇっ!?」


「ふぁっ!」


僕と自称妹は驚愕の声を上げてしまった。


管理人さんの肩を叩こうとした自称妹の手が、管理人さんの肩にめり込んで、管理人さんの腹から突き出てきたのだ。まるで3Dのテレビゲームで物から人物の体の一部が突き出すかの様に。


「・・・どうしたの?」


腹から他人の手が突き出ているというのに、管理人さんはまったく意に介してない。


「い、いやあ・・・あはっあははは、何でも無いですよぉ。あはあは」


僕は笑って誤魔化した。


管理人さんは怪訝そうな顔をする。


「そ、それよりも・・・ひっく、そこに頭悪そうな女学生が居ますよね~そこに~ういーひっく」


この場を何とか納めようと、僕は酔っ払って、幻覚を見ている振りをした。


「ヤマサキさん、もしかして酔ってるの?」


「いやあ~、じぇんじぇん酔っ払ってませんよぉ~ひっくひっく」


管理人さんは今まで僕を不審がっていたが、様子がおかしいのは酔っているせいだと合点がいったのか、呆れた様な、しかし安心した様な表情になった。


「はいはい、そうかいそうかい、じゃあ今日の所は家で寝てなさいね」


管理人さんはめんどくさそうに僕の肩を抱くと、僕の部屋の中に僕を入れて、「おやすみ」と行って、去っていくのだった。


自称妹は、その間も、管理人さんに呼びかけたり、体を叩こうとしたが、声は管理人さんに届かず、体も触れる事は出来ず、まったく管理人さんは自称妹の存在に気づく事は無かった。

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