表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は幽霊になりました。  作者: ☆マグカップ☆
1/4

僕は幽霊になりました。第一章

「……っ……ごめ、ん。あり、がと」


それが、僕の"人間"としての最期の言葉。

僕は――

「8月25日11時06分15秒」

人間界をさ迷う(さまよう)幽霊になりました。




目が覚めると白い空間にいた。

僕の服は死ぬときに着ていたジャージではなく……

白いワンピースの様な服を着ていた。


「……君、名前はなんだい?」

「え?ぁ……わ、分かりません……」


これは本当のことだ。

僕の名前は何だったっけ。

そ、それ以前に!


「貴方、誰ですか!」

「あぁ、僕?君の先輩のような立場……ってとこかな」


せ、先輩だったのか……

なんか申し訳なくなってきたな。


「す、すみません……」

「ん?いいよ。後、これ」


僕は契約書と書かれた紙を手渡された。

そこには、僕の新しい名前――瑞樹(みずき)と書かれていた。

ふーん、瑞樹か。

いい名前だなぁ。


「それが契約書だよ。後は人間界を自由にさ迷う(さまよう)がいいよ。じゃあ、またどこかで」


その言葉を聞いて、僕の意識は薄れて行った。





気が付くと僕は住宅街()にいた。

そこの地名も住所も分からない。

まぁ、僕「瑞樹(みずき)」は他の人に見えないから地名が分かっても意味はないけど。


……そんなこんなで住宅街()を回ってみたけど……

誰も気付いてくれないってなんか少し寂しいなぁ。


誰か、霊感の強い子がいないかな?





昼は影のあるところを通ってたけど……

夜になった今は堂々と行動できる!


あ、僕は憑依(ひょうい)して危害を与えるような事はしないよ?

憑依(ひょうい)は駄目って先輩幽霊さんに言われたから。


あーあ。

それにしても霊感の強い子がいないなぁ。

でも、しょうがないか。

霊感は生まれ持つものだから。


……あまりいないんだよね、霊感の強い子って。


「はーぁあ。霊感の強い子、いないかな?」


僕がそう呟くと同時に、後ろに気配を感じた。

人間の気配だ。


でも、霊感はないかなと思ってその場を離れようとした。


その時。


「貴方、幽霊ですか?」


そんな声が掛けられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ