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そう、この物語は英雄譚である  作者: キリオン
第2章月編前編
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密会

張華は月の城の廊下を歩いていると対面に一人の女性が歩いてきた。その女性は薄ピンクの髪を持っており、高貴な服を身につけた小柄な女性であった。張華はその女性に話しかける。

張華『先ほどはありがとうございますサグメ殿』

サグメ『いえいえ、礼には及びませんよ。私もあなたと同意見だっただけです』

張華は周りを見て告げる『ここには二人しかいないので申し上げます。この度の召喚は戦争のための召喚である可能性が高い』それを聞くとサグメは、驚いた表情を見せる『と言っても可能性の話で、まだ断定できたわけではない。サグメ殿にはそれも踏まえての精査をお願いしたい』というとサグメは『つまり、この度の地上訪問は、召喚者ではなく国を調べろと?』

張華『左様、できたら召喚者たちの精査もお願いしたい』

サグメ『なぜ、それを聞くとする必要ないように思えるのだけど』

張華『まず、前提として会議でも申し上げたように双銘の後継者にはなれません個人では』

サグメ『その言い方、何は双銘の後継者になれる可能性があるのね』と視線を向ける。

張華『えぇ、それは数です。この度の召喚でこちらの世界に転移した人数は約260名、昨日の魔王襲撃によって、二十名余りが死亡又は戦闘ができなくまるまでの重傷を負っておりますが、それでもに240名がいます。もしこの全てが、聖戦の英雄クラスになれば双銘の後継者になることは可能でしょう。双銘に勝てるは別ですが』

サグメは手を置き、地球を見ながら深いため息を吐いた。そして、言葉を紡ぐ『できるだけのことはするわ』と会話を済ませようとしたその時、背後から『20年ぶりの地上はやはり不安かしら?』声が聞こえた。咄嗟に声の方向に視線を向けるとそこには一人の女性が立っていた。その女性はこちらに向かってきて、顔を見せた。すると張華は跪いき、サグメは冷や汗をかいた。なぜなら、その女性は八意(やごころ) (かなで)宰相であったからだ。サグメは、この人は嫌いだ。なぜなら、全てを見透かしてくる、そのくせ、この人のことは何もわからない。ただ言えることは月人の中で最も月の都建設に貢献した偉人であること。

"ナレーター"『そう、月人は基礎スペックが非常に高い基礎スペックだけなら神を超えるだろう。そして、1番の月人の特徴としてとても頭がいいことである。月人の平均IQは驚異の300であり、その知略とスペックの高さにより、繁栄し、聖戦を戦い抜いた。そして、八意はその月人の中で、最も頭の良い存在である。その結果。月の都ができて、ずっと宰相、No.2の座に鎮座し続けたものである』

八意『どちらにせよ。その任は双銘の奥方であるあなたしか、務まらない頑張ってきなさい』といい。去っていった。

サグメ『あの人は心臓に悪い』

張華『あの気配を消す技術私にも教えてほしいですなー、あの技術を見破れたのは双銘殿だけだというのに』

サグメ『とりま、1週間後に出発だから、それまでに支度しないと』そういいサグメは自室へと消えてった。私は去り行く背中を見ながら、『ご武運を』と彼女に聞こえぬ声で言った。

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