"六人目"の英雄
模擬戦でボコられ、1日が終わる
俺は学園の授業が終わり、放課後に馬車が来ていた。ヴィルラファーガル財閥の馬車らしく俺はクラウシスさんに呼ばれているため来たとのことでおそらく朝のことだろうと容易に予測できたので、関係者の人の指示に従った。
馬車に揺られて、二時間ついにクラウシスさんの屋敷に着いたとのことで馬車を降りた。降りた先に待ち受ける紅く豪華な館に開いた口が塞がらないとはあのことだと知った。そして、門には、二名の門番がいて、その二人に武器等を所持してないか念入りに調べられた。その上で入る許可がおり、そして、使用人に案内される形で館に入っていった。内装も豪華としか言えないし、メイドさんや執事さんがたくさんいた。そして、第一応接室と書いてある部屋にて、待たされた。部屋の中には、紅茶、コーヒーといったのはものと高そうなお菓子があった。メイドさんは『ご自由におこつろでください』といい、部屋から出ていった。その数分後にクラウシスさんは来た。
クラウシス『すまないね、商談が立て込んでて、その様子じゃ、さぞやイデアルさんたちにボコられたのですね』と笑いながら席についた。そして、話始める。
クラウシス『まず、私は生い立ちについて話しましょう』というと私は息を呑んだ。
クラウシス『私はさほどいいところの出とは言えなかった。明日を生きるのに必死で、こんなことなんてできたものじゃなかった。ですが、家にはとある本がありましたそれを読むのが当時の私の娯楽です。その本タイトルは地上大戦の英雄譚というものです。私はこの本に出てくる英雄に憧れたと同時に私は英雄になりたかった。武勇に優れたね。だから私は成人したら、すぐに軍に志願した。ですが私には弓も剣もいわゆる戦闘の才能が皆無でした。ですが、その代わりに商才が優れていた。まぁ今の私を見ればわかりますよね』と笑ってみせた。だけどその笑顔は少し悲しそうだった。
クラウシス『私はその先の戦争において、その才を遺憾なく発揮した。私は、物資支援のルートが貧弱だったことを改善し、補給を充実させた。まぁそれが私の功績です』と一拍を置き、『ですが、それはとある方のおかげなのです。あっとその前に、なぜ聖戦が最悪の戦争と呼ばれているかわかりますか?』と俺に問題を出して来た。それに『五種族が争ったからではないのですが?』それに『いいえ、もっと単純な話ですよ。あの戦争での死者数わかりますか?』といい続けるように『80億人以上』という衝撃の答えを出した。それに驚いていると『そのほとんどが出血死や敵の攻撃での即死だったらしいですが、1割程度は、餓死だったそうです。それを改善し、傘での死を限りなく無くしたから私は6人目の英雄と呼ばれています。』それに私は『それ初めて聞きました。』といった。
クラウシス『話は戻るんですが、私はこれをとあるお方のおかげで成し得ました』
〜回想〜
私は戦争の訓練中に上官に向かって、販路の改善案を提示しました。
クラウシス『ここをこうすれば、補給はより良いものになると思います』と。ですが無論捨てられました。
上官『そんなのを考える暇があったら、剣を振れ』と言われ改善案はその場で捨てられました。ですがとある方に呼ばれた。とあるお方は、上官に捨てられた私の改善案を記した紙を持っていた。
そのお方は『これ書いたのお前?』
上官『そうです。訓練をサボってこんなことを考えていたとは思いも知れませんでした。即座に処罰いたしますので』とぺこぺこしていた。だか、あのお方は『別にいいよなんならこれ採用してもいいくらいだ』と言われ私も上官も唖然としていた。
あのお方『君、名前は?』クラウシス『クラウシスです』
あのお方『クラウシスか、なら、クラウシス、君に物資輸送販路にまつわる全権を委ねる。最前線の物資を潤沢にしてくれよ』と笑顔で言われ、ちょっと胃が痛くなった気がした。それに上官が『なぜです、なぜ剣もまともに振ぬやつにそのような重大な地位を与えるのです』と声を震わしていう。あのお方は上官の肩を叩きいう『そんなことをいう君には、とあることわざを教えてあげよう。腹が減っては戦はできぬ。補給をしっかりすることもまた戦だ。ここだけの話俺も改善しようと思っていたんだが、改善案が思いつかなくてねーいい機会だし、彼に頑張ってもらうと思っただけだよ』と真剣な顔つきでいった。続けて『あ、そうそう、雑で悪いんだけど君に輸送にまつわる権限を全部譲渡する書類をもう作成してるからお前の名前を書いたら完成するからさっさとかけ』と謎に圧力がかかった気がするが、考えないようにしよう。そして、私はその書類にサインし、聖戦が終わるまで補給改善に尽くした。聖戦終結後は、その時のつてを利用し、こんな財閥を作り上げた。それが、私の半生です。
とクラウシスさんは語ってくれた。そしてこの話に続けるように『私は英雄と呼ばれたのは嬉しいです。ですが、私が目指したのは武勇の英雄です。
史上最強の英雄双銘、殲滅の炎アレル、神速ワイド、根源の賢者レイン、豪剣アルスシュバイツといった五大英雄のように謳われる存在になりたかった。だから私はあなたたちに少し嫉妬してるんです。
今回はかなり長かったので、大変でした。




